「元ネタ探しの楽しみ」スペースボール odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
元ネタ探しの楽しみ
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風刺喜劇の巨匠メルブルックスがスターウォーズのパロディを創ってしまった。「ヤングフランケンシュタイン」では新聞を読むIQの高いフランケンシュタインを登場させて驚かされた、もともとパロディは大好きなのだろう。B級パロディの殆どはヒットのおこぼれに預かりたいだけだが10年もたってパロディを作るのは幅広い客層を意識してのことかも知れないので監督の道楽趣味と言う訳でもないだろう。とにかく仕掛け満載で一目で分かるのもあればネイティブでなければ分からない隠語のジョークもあり、どれくらい理解できたか自信が無い。レーダーにジャムの瓶を投げつけるのは電波妨害(jamming)のまんまなので分かりやすいがゴルフのパットがHのことだとは知らなかった。本家ルーカス公認でILMまで使っている、銀河食堂の駐機場には元祖ファルコンが居たのにお気づきだろうか。猿の惑星をパロるために宇宙船を自由の女神像に変形させる手の込み様かと思ったら、本物のケイン副長(ジョン・ハート)まで登場、ソフビ人形のエイリアンまで飛び出す大サービス、ヴェスパ姫のお城はシンデレラ城(ノイシュバンシュタイン城)だし、「スタートレック」や「2001年宇宙の旅」、「オズの魔法使い」と一体いくつのネタが仕込まれているのか一回見ただけでは分からない。定番のヒットラー風刺は抑え気味だが司令官の軍服や敬礼などはナチスだろう。
プロット自体はB級だが仕掛け探しといった別の楽しみ方で受けるでしょう。
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