「墓荒らし」ストーカー(1979) odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
墓荒らし
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タルコフスキーは奇人だが、この妙な話に原作者がいたのだから上には上がいるものだ。
ストーカーというのは墓荒らしのような意味にとらえれば良いのでしょう、王の墓の代わりに宇宙人が遺して行ったゾーンと呼ばれる立ち入り禁止エリアにお宝らしきものがあるらしい、今も昔もお宝目当てのけしからぬ輩は居るものだし、タタリのような奇怪な出来事がチラツクのもお約束でしょう。
映画では主人公のゾーン案内人は同じだが客は作家と学者に変えている、ストーリー性は横に置き、未知なるものへの好奇心と恐怖感を映像化することに徹している。その辺は怪しいセットや水の多用、色彩の変化などタルコフスキーの映像作家たる本領発揮、難解な哲学的セリフの応酬もいつものこと。したがって理屈でなく妖しさを感じれば良いのだろう。
原作では主人公の娘は猿化するタタリにみまわれるらしいがホラーになるので避けたのだろう、最後に娘のテレキネシスを見せるのは高尚なSF感が欲しかったのかも知れませんね。
訳がわからない上に2時間44分の長回し、タルコフスキーのコアなファン以外は関わらない方が良いでしょう。
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