「今後さらにデジタル技術が進化しても、映画の本質的な面白さが詰め込まれた本作はいつまでも不朽の名作として語り継がれるでしょうね。」スター・ウォーズ 矢萩久登さんの映画レビュー(感想・評価)
今後さらにデジタル技術が進化しても、映画の本質的な面白さが詰め込まれた本作はいつまでも不朽の名作として語り継がれるでしょうね。
『フォースと共にあらんことを(May the Force be with you)』に英語読みが似ていることから5月4日(May the Fourth)は「スター・ウォーズの日」として浸透。
今年も全国7か所の映画館で全9作品を一挙上映中。
本日は記念すべき第1作『新たなる希望』から第3作『ジェダイの帰還』の旧3部作を一気見鑑賞。
『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977/121分)
実際は20周年を記念して最新のデジタル技術で一部修正・変更された1997年の《特別篇》の上映。
公開当時はまだ4歳で劇場には行けず。代わりに大量のテレビCMや特別番組で見聞きして、コカ・コーラの王冠(今で言うところのボトルキャップ)などを集めていましたね。
劇場鑑賞はそれから5年後、1982年の日本語吹き替え版でようやくデビュー。
2度目の鑑賞は1983年に日本テレビ開局30周年特別番組として「水曜ロードショー」。
当日の朝からC-3PO、R2-D2がテレビ出まくり、とにかく本編放送までお祭り騒ぎだったことを懐かしく思い出します。
後にも先にもこれだけTV初放送が大々的だったのは本作が一番ですね。
それから新メディアで再発売するたびに買い替え、何度も観直しておりますが、劇場の大スクリーンの誘惑には敵いません。
「遠い昔 はるかかなたの銀河系で…」のテロップとジョン・ウィリアムの威風堂々なテーマ曲で一気呵成にはじまるオープニングクロールは何十回観ても高揚感が高まる映画史上群を抜いた素晴らしさ。
スペースオペラの代名詞ですが、戦争映画、西部劇、(黒沢映画などの)時代劇、ラブロマンスなど様々なジャンルがクロスオーバーした当時としては実験的な意欲作ですが、ベースのルーク・スカイウォーカーの成長譚、英雄譚が実にしっかりとしており、そこが万国共通で長年愛される所以なのでしょうか。
ストーリー展開も起承転結がきちんとなされ、複数のシークエンスがパラレルで進み、テンポよく切り替わるところは飽きがこず、ずっと惹き込まれ、ルーカス監督の演出面の上手さも侮れません。
50年近く経ってもラストのXウィングでのデス・スター攻撃のハイスピードシーンは興奮、本作以上のスカイアクションに出逢えていませんね。
登場する個性的なキャラクター、キャストもどれも魅力的ですが、とりわけオビ=ワン・“ベン”・ケノービ役のアレック・ギネスとターキン総督役のピーター・カッシングの両ベテラン名優の配役と重厚な演技は物語世界にリアリティを持たせる意味でまさに適役ですね。
今後さらにデジタル技術が進化しても、映画の本質的な面白さが詰め込まれた本作はいつまでも不朽の名作として語り継がれるでしょうね。
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