「すごくよかった」スケアクロウ 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
すごくよかった
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以前にWOWOWで見て、スクリーンは初めてだ。記憶の中ではジーン・ハックマンが死んで終わる気がしていたが二人とも死なず胸をなでおろす。アル・パチーノは病院で意識不明のまま終わるけど死ななそうだ。人生のままならなさを端的に描いており、見終わって深いため息が出る。人生が苦しいのはいつまでもだらだらと終わらないことだ。
ジーン・ハックマンがやたらと女にもてる。彼は余計なことばかりしてトラブルを招く。ヒッチハイクなど人の親切をあてにしているのに「オレは人を信用しない」と言う。旅費をケチるといいことない。万引きが失敗して安心した。アル・パチーノが刑務所で掘られそうになってひどい怪我をした時、めちゃくちゃ頼りになる。その男気にしびれる。さらに刑期が延長するのではとハラハラしたが大丈夫だった。
アル・パチーノの元恋人の5歳になる子どもが死んだという嘘がひどい。あれはない。彼は特にケンカしていないのに一緒に投獄されて、とんだとばっちりだ。最後はノイローゼになるし、散々だ。勝手に蒸発したらダメだろうけど、元恋人にお金を送っていたのにちっとも感謝されない。仮にも子どもの父親なのだから、もうちょっと尊重してあげて欲しい。
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