「当時としては驚くほど“AIに近い発想”が盛り込まれている」スーパーマンIII 電子の要塞 ホンマサさんの映画レビュー(感想・評価)
当時としては驚くほど“AIに近い発想”が盛り込まれている
何をやっても長続きしない黒人男性ガスが、プログラマとして突然天才的な才能を開花させ、ついには“スーパーマンを倒す人工頭脳”を作り上げてしまう。
1983年の作品とは思えないほど、AI的な発想が詰まった一本。
一方で、偽クリプトナイトの影響によってスーパーマンがどんどん堕落していく異色の展開も印象的。
姿見の前で酒を飲み、経済を混乱させるような行動に出てしまう“悪いスーパーマン”は、これまでのヒーロー像から大きく逸脱した描かれ方。
しかしその堕ち方があまりにも漫画的で、バーで酔っ払いのように乱暴するシーンや、ピサの斜塔を真っ直ぐにしてしまう名物シーンなど、完全にギャグ路線へと振り切っている。
シリーズの重厚さがあったⅠ・Ⅱとはトーンが大きく異なり、本作は80年代らしい“コメディ×SF”の混ざったカオスな仕上がり。
異色作として楽しく鑑賞できた。
好き嫌いはありそうだけど…
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