「昔は純粋に映画を見ていた」スーパーマリオ 魔界帝国の女神 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
昔は純粋に映画を見ていた
日本が生み出した世界的人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」をハリウッドで映画化した1993年の作品。
この年は「ジュラシック・パーク」の大ヒットで空前の恐竜ブーム。本作にも恐竜ネタが絡み、邦画でも安達祐実主演の「REX 恐竜物語」が公開された。いやはや懐かしい…。少しノスタルジーに浸りたいくらい(笑)
さて、世界中で知名度のある人気作をあのハリウッドが実写映画するという事で、当時は話題になった。
ところが…大失敗。興行的にも大惨敗。
その原因として、原作無視の映画オリジナルの世界観が挙げられるだろう。
確かにこの映画、今思うと、トンデモな怪作だ。ファンの落胆ぶりも分かる。
でもでもでも!
子供の頃、この映画が好きでビデオで何度も見た。勿論、劇場でも。
あの頃は、ゲームと違う!とか、そんな視野の狭い見方は皆無で、あれはあれ、これはこれ、と割り切って楽しんで見た。
なので、ヒロインがピーチ姫じゃなくゲームボーイ版のデイジー姫でも、クッパが恐竜人間でもヨッシーがリアルでも、納得していた。そういう純粋な見方って大事だなぁ。悲しいかな、今はもう出来ないけど。
よく原作無視と叩かれるけど、まるっきり無視な訳じゃない。
クッパの部下の名前がイギーだったり、ボム兵が出てきたり、ブーツがキラーだったり、バーの名前がブンブンだったり、ファンならニヤリとなる小ネタが沢山。
マリオ役のボブ・ホスキンスがそっくりで何と驚いた事!マリオって本当に居るんだと、子供心に思ってしまった(笑) ボブ・ホスキンスを知ったのはこの時で、その後々、オスカーにもノミネートされた事のある名優だと知った。
クッパ役のデニス・ホッパーもこの時初めて知り、名優でもあり怪優。その後「スピード」でさらに記憶に残った。
ボブ・ホスキンスは現在俳優業を引退し、デニス・ホッパーは今や亡き人なのが寂しい。
ルイージ役のジョン・レグイザモもこの辺りから売れ始め、「ロミオ&ジュリエット」「ムーラン・ルージュ」での個性的な助演が印象的。
そして、デイジー役のサマンサ・モートンが可愛い事可愛い事!
正直、映画的には2点か3点なんだけど、懐かしさや純粋に見てた時の事を思い出して、大オマケの4点!
公開20年を記念して近々、初DVD化。
久々に、見てみようと思う。