スーパーフライ(1972)のレビュー・感想・評価
全2件を表示
メローなソウル・ミュージックって良く言っていた。 音楽と薬は別物だ...
メローなソウル・ミュージックって良く言っていた。
音楽と薬は別物だが、つまり、アメリカはベトナム戦争末期と大量消費社会で狂乱状態。いつも不安が伴う訳が分からない時期。だから、バカデカくて燃費の悪い車を動かすことにすら矛盾を感じている。黒人は公民権法が制定されたので、生活の為に戦争へ行けるが、命を落とすかもしれないし、おいそれと行けるものでもない。また、それでは、欲望を満たしきれない。欲望を満たす生活するためには、メローなソウル・ミュージックを聴きながら、この映画のような裏社会に骨を埋める以外ない。
さて、その状況でアメリカは3度も危機に襲われる。オイルショックとベトナム敗戦である。
こういった映画があると言う事は、狂乱な経済がおかしいことはわかっている。しかし、欲望を満たす為には、どうすることも出来ない。いずれひどい目に合うぞと予見している。
話はうまくまとめて、白人の言いなりになって、ベトナム戦争で命を落とすより、反骨で生き抜こう。そのうちなんとかなるさ♥った感じかなぁ。
いずれにしても、それも駄目だとすぐにわかるが。そう、欲望を満たす事を止めれば良いと一部の人間が分かるようになった。だから、日本の車が売れるようになる。しかし、それで終わらない。
"Pimpmobile"
まるで「セルピコ」に出て来る汚職警官たちを元締めにヤクの売人から足を洗おうとする一人の黒人、予定調和に進む物語と危機迫る何かもなく無難に一件落着と呆気ないラストシーン。
目を引くのは主人公の愛車であるキャデラック・エルドラドの厳ついツラ構え、あれじゃ派手なカーチェイスも撮れない元祖ギャングスターの象徴。
単純な物語でありながら人物の背景が複雑というか、誰が誰やら認知するまでに多少の時間が。
全2件を表示