「6月4日はムシの日」スウォーム kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
6月4日はムシの日
形はミツバチなのに3匹に刺されると死ぬという殺人バチ。アフリカバチがブラジルから北上したと思われたが、どこからやってきたか不明のままアフリカ殺人バチだと判明。ところが、科学者の間では研究に時間をかけたい一方で、軍は被害を抑えるためにすぐにでも空中散布で駆除したいと意見がわかれる。ミツバチは益虫だし、アメリカ種のミツバチまで殺してしまってはまずいという科学者側なのだ。
両親をキラービーに殺された少年ポールは友人たちと現場に赴き火炎瓶を投げつけるのだが、怒ったハチの大軍は町を目指すのだった。そして、花の町は大混乱。ほんの1日の期間でも死者が200人以上。クレインの進言により町民は一斉に非難を開始するのだが・・・
列車が崖上から転落という大惨事・・・これがまた模型感たっぷりでしょぼい。豪華な俳優陣のおかげで特撮に金をかけられなかった事情も伝わってくる(想像ですが)。そんなこんなで、かなり説明調の展開にてついにはヒューストンの原子力発電所にまでハチの行軍が続くのだった。
ピーター・フォンダ演ずる博士は解毒剤開発のために自らを実験台にするのですが、この解毒剤も60秒以内に自分で注射を打たなきゃ意味がないので、成功していても世間には広まらないでしょう。そうしてテキサス州に留まっているハチに対して毒薬を投下するも彼らには免疫ができてしまってた!
スリーマイル島原発事故(1979)は『チャイナ・シンドローム』(1979)の公開直後に起こっているが、その前にも原発事故作品があったんですね。普通に爆発させていただけだけど(笑)。そして政府はテキサス州を見捨てたという、とんでもない展開へ・・・
やっぱりテーマが希薄となってしまい、ミサイル発射など、軍の協力を得て作っただけで一瞬の迫力はあるけど、その他がさっぱり。内容はB級なのに豪華俳優出演ってのが作品をダメにしたんだろうなぁ・・・とにかくカタストロフィをいっぱい詰め込んだけど、どれ一つとて迫力がない!