スウィート ヒアアフターのレビュー・感想・評価
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人の心と闇、そして社会
※原作『この世を離れて』未読 スクールバスの事故で22人の子供が犠牲になり、責任の所在を追求しようと立ち上がった弁護士。遺族らを説得し訴訟を起こす準備を進めるが、生き証人の思いもよらぬ証言が事態を変えていく。 人は誰も闇を抱えていて、この閉鎖的な町ではそれらが絶妙なバランスで成り立っている。見えないルールによって人々は生かされているのだ。 …という世界観。かな? 全体的にのっぺり展開するし、ちょっとわかりにくい描写が多かった印象。 時間軸の交錯も、不必要に差し込み過ぎて特に前半はどの時点を切り取っているのかわかりにくい。 内容も特に面白いストーリーでもないし、映画としては退屈だったな…。あとから小説原作と知ったけど、文字情報の方がニコールの内面に近付けるかもしれないので、小説なら面白いかも。
答えのない日常を静かに過剰に格好つけて
見終わった瞬間は、随分カッコつけた映画だなーという印象だったけれど、よくよく考えてみると、ただ単に変わりない日常を行きたかっただけなのに・・・という強い思いがひしひしと伝わってくるような気がしました。 個人的な出来事と集団的な出来事が並行していく物語には、見た目のつながりが全く見えないため、ちょっとした違和感を持つし、単なる映像遊技のようにしか思えなかったのですけれど、作品の締め方をかみしめると、漠然としたつながりが見え、なかなか味わい深いものでした。 現実世界で特異な事を目の当たりにすると、どうしてもそれを利用したくなる衝動に駆られてしまいますが、その事の当事者にとってみれば、無かったことにしたいという場合も意外とあるような気がしました。 派手さはないしろ、良作だと思いました。
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