劇場公開日 2019年12月28日

  • 予告編を見る

「退屈は最大の責苦」死霊の盆踊り きりんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0退屈は最大の責苦

2023年4月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

お釈迦様が「黄泉の国とはこんなところじゃ」と、蓮池のほとりにお立ちになり、この光景をゆび指しておっしゃるならば
僕はなんとしてでも改心して善人になりたいと思います。

三流スリラー作家とその妻が、墓場にてその一晩、幻の中に見せられた“あの世“の姿。
芥川龍之介ならば喰い入るようにこの90分を観察し、手帳に記録をしたのでありましょう。

まさに「苦役を受け入れる哲学」と「上映終了を待望する宗教」を、直球で受け止めざるを得なかった映画体験でした。

地獄には、言われているような鬼も閻魔も針の山もなかったのです。
退屈と睡魔だけが地獄の全てなのでした。

・・・・・・・・・・・

「時間の無駄にしかならない、クソ映画を教えてください。」
⇒「Yahoo知恵袋」で、ふと目に止まったこの質問の回答の1本がこれ=本作品でした。

50年を経て「満足度0%」を誇る偉業とは いやはや。
世界遺産としてMoMAお買い上げの資格有りと見た。

上記の他、知恵袋の回答には
「バケモノの子以降の細田作品。」
という辛辣なものもあって笑えました。

ここ映画.comでもレビューが作品本体を超えてます。
たまにはこんなのも良いかと。

きりん