知らなすぎた男のレビュー・感想・評価
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やはり、ビル・マーレーは♥
ビル・マーレー主演のドタバタコメディー。
頭の中空っぽにして見るべし。
最後まで見て、題名の意味が分かる。そして、最初からそう言う性格で、彼(映画の中の彼)の才能だと知る。
普通は耐えきれずにチャンチャンなのだろうが。
何箇所か矛盾する脚本ではあるが、楽しくワクワクして、腹抱えて笑えた。
ダンスもカット少なめで、最近のブロードウェイミュージカルのダンスよりは誠意が感じられた。ちょっとばかり臭いダンスたけれども。
この手があったか・・
スパイ・アクション映画というと正統派は007をはじめ数多あり、ネタ切れ状態、本作の後ドジなスパイ・コメディ路線も多く作られるが先駆けは本作だろう。
ユニークなのは勘違いした素人が大使暗殺の陰謀を食い止めるというプロット、題名から推測されるようにヒッチコックの「知りすぎた男」のパロディもどき、暗殺阻止は似ているが中身は全くの別物である。
さて、どうやって仮想と現実をミックスするかだが「あなたもスターに」ではないが映画村のファンサービスみたいな演劇体験ビジネスをしつらえた。多少都合が良すぎる感はあるものの観客も術中に嵌ってしまうから不思議だ、正統派のハラハラ・ドキドキ感とは違った遊園地のアトラクションのような感じだが、この手のサスペンスがあったとは原作・脚本のロバート・ファーラーは奇抜な天才、英国人らしい風刺とユーモアも光っている、カーチェイスはミニ・クーパーがダンシング、SM夫婦には大笑い。
主演は「ゴーストバスターズ」のビル・マーレイだがお惚け感が絶妙、オーバーアクションのコメディ俳優ではぶち壊しになったろう。ヒロインから敵役までキャラの設定具合も主人公の非力さに合わせて上手に練られている。クレジットの音楽は妙に正統派なのも素敵、ただ最後の浜辺のシーンは蛇足でしょう、007ばりのおまけドッキリかと思えば続編のほのめかし?
久々に大笑い、素敵なアトラクションでした。
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