「50年ぶり」ジョニーは戦場へ行った Cabeさんの映画レビュー(感想・評価)
50年ぶり
学生時代に観た時は単なる反戦映画としてしか理解出来ませんでした。しかし、その後世界情勢(民主主義 vs 共産主義)とそれに纏わる歴史、アメリカでの赤狩り、そして、ドルトン・トランボの追放等を知った上で50年ぶりに本作を観ると、ジョニーはトランボ自身であり、そのことを描いていると認識しました。要は、赤狩りにより、共産主義者と見做された人達(含むトランボ)は皆一様に言論の自由、表現の自由を抹殺され、社会に存在しないものとして無視されました。何を発言しても、社会は聴こえないふりをするのです。その立場に置かれた人達の叫びが、この映画のメッセージではないかと。恐らくアメリカでは本作は反戦ではなく政治的映画として認識されていると思います。
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