劇場公開日 1977年12月10日

「原点かも知れない・・・」ジョーイ おまつさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0原点かも知れない・・・

2024年2月15日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

 高校生の頃だったと思う、最初にこの映画を観たのは。泣きました。今から約40年近く前。当時、NFLで49ersのジョーモンタナが脚光を浴びており日本でもちょっとしたアメフトブーム。私も魅了された一人。この映画もアメフトを題材としており人気映画として時々TVでも放映されていたように思う。恐らく映画で涙したのはこの作品が初めて。そのあと洋画の世界にのめりこんでいったことを思いおこせばこの映画が私にとって映画人生の原点だったように思える。久しぶりに観て、やっぱり泣きました。
 実話を元にしたストーリー。大学アメフトのスター選手の兄。自分が恵まれすぎている罪悪感に苛まれながら、白血病を患い死んでいこうとしていく弟のジョーイを気遣う。「この子には一体(神様は)何を与えてくれたというんだ」。そんな思いをよそに無邪気に兄を応援し続けるジョーイの笑顔が切ない。「生きること」「死ぬこと」を意識させてくれた映画。
 日本では「ジョーイ」としか認識されていなかったけどオリジナルタイトルはSomething for Joey。全てが凝縮されているこのタイトルにも言葉では言い表せないやるせない衝撃を受けた。今も私の中では大切な心に残る作品の一つ。一方、映画としては決してA級ではなかったためか世間ではもう既にほぼ誰の記憶にも残らず埋もれてしまっているんだろうと思う。なぜか日本語字幕版が一本そのままYouTubeに上がっているのでもし興味がある方はチラ見でもされてはどうでしょう。

おまつ