招待
劇場公開日:1988年3月12日
解説
アウシュビッツの悲劇を背景に戦争の悲惨さを描く。製作はトマシュ・ミエルノフスキ、監督・脚本は「アウシュウィツの女囚」のワンダ・ヤクボフスカ、撮影はマチェイ・キヨフスキ、音楽はピヨートル・マルチュフスキが担当。出演はアントニーナ・ゴルドン・グレツカほか。オリジナル・タイトルは“Zaproszenie”。
1985年製作/ポーランド
原題または英題:The Invitation Zaproszenie
配給:女たちの映画祭実行委員会
劇場公開日:1988年3月12日
ストーリー
39年、クラクフの若い女医アンナ(マリア・プロボシュ)はピーター(レシェック・ジェンタラ)と結婚するが、彼は直ちに召集され、やがてポーランドはナチスの占領時代を迎える。アンナの父(ヤヌーシュ・シクテラ)はドイツ兵に連行され、再び戻ることはなかった。ある日アンナのもとにピーターの戦死の知らせが届き、悲嘆にくれる彼女はやがて夫の弟ヤン(アルトール・ブラチシ)と再婚するが、2人はナチスに連行されアウシュビッツに送られる。収容所で女医として囚人のために献身的看護を続けるアンナは、夫と励ましあってこの地獄を生き抜く。やがてソ連軍接近の混乱の中で、負け戦と知ったドイツ兵は逃亡し、アンナたちはソ連軍によって保護された。そんなある日、戦死したはずのピーターが戻ってくるが、妻が弟と結婚したことを知るや国を去ってしまう。アンナはヤンと一人娘とで小児科医として戦後を生きるが、戦時中の無理がたたり夫は若死にしてしまう。時は流れ社会的地位を確立し、平穏な生活を送るアンナ(アントニーナ・ゴルドン・グレツカ)のもとに、アメリカで大学教授として成功したピーター(カジミェレ・ヴィフニヤレ)が姿を現わした。2人はお互いに今も変わらぬ愛情を感じながらも、戦争によって生じた溝を埋めることはできず、またそれぞれの世界へと戻ってゆくのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ワンダ・ヤクボフスカ
- 脚本
- ワンダ・ヤクボフスカ
- 製作
- トマシュ・ミエルノフスキ
- 撮影
- マチェイ・キヨフスキ
- 音楽
- ピヨートル・マルチュフスキ
- 編集
- Zenon Piorecki
- 字幕
- 山田正明