上海特急のレビュー・感想・評価

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3.5【マレーネ・ディートリッヒの耽美的、退廃的美貌にヤラレル作品。】

2024年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■内戦に揺れる1930年代初頭の中国。  北京から上海へ向かう特急列車に乗り込んだのは、“上海リリー”の異名を持つ謎めいた女性(マレーネ・ディートリッヒ)。  その車中で、かつて深く想いを寄せたが些細なことで別れてしまった英国軍医・ハーヴェイ大尉と再会した彼女は声をかける。 ◆感想 ・キャメラは列車内と一部駅構内の身を映し出しているが故、観ていると上海列車に乗っているようである。 ・且つて愛した男英国軍医・ハーヴェイ大尉との再会時の抑制したマレーネ・ディートリッヒの姿。 ・チャンの奸計に乗った振りをして、“上海リリー”は英国軍医・ハーヴェイ大尉を助けるのである。 <少し分かりにくい箇所もあるが、現在この作品が観れるだけでも、僥倖な事であろう。>

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NOBU

3.0 これが1931年に作られた映画だということを考慮にいれれば満点近...

2023年3月20日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 これが1931年に作られた映画だということを考慮にいれれば満点近い点数で評価しなければならないのだろうなぁ。ただ、ストーリーが面白くない。  中心はもちろんハービーとリリー(本名はマデリンだっけ?)の恋愛復活劇。捕らわれたハービーが人質交換によって無事釈放されることになったのだが、非情なリーダーであるチャンが彼の両目を潰すと言ってきた。おかげでハービーとの関係を忘れられないリリーは自分がチャン達に同行する決意をしたのだ。釈放以前にも全財産を投げ打ってでも助けてほしいと懇願した・・・けど、それもこれも彼には伝わってないのだ。  コメディリーフとしてフランス語しか喋らない軍人や、何でも賭け事の対象にする男。それに犬を溺愛する気取ったおばさん、などなど。気になるのは謎の中国人女性フー・フェイ(ウォング)が欧米人と一緒の一等車に乗っていることも意味深げ。彼女をもっと掘り下げると面白い内容になったのになぁ・・・また、ハービーと同室だった神学者がリリーへの考えをころころ変えるところなんてのも違和感ある内容。  ただ、アジアを全体的にバカにした内容にはビックリだ。もちろん列強が中国に進出していた時代だが、アメリカだけは乗り遅れた感が強い。そうした意味もあったのか、イギリス以外のフランス人やドイツ人もお粗末な描き方だったような気がする。まぁ、戦前のアメリカ産映画というのはこんな内容が多いんだろうけど・・・

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kossy

3.0初ディートリヒ

2022年4月19日
iPhoneアプリから投稿

草創期のアジア人ハリウッド女優、アンナ・マリー・ウォンに興味がありAmazonプライムで。 ディートリヒの映画も初めて。 イメージと違って本人はセクシーよりイノセントかわいい印象。役はクールだしスタイリングも最高にばっちり決まってた。 内容は上海行きの列車が舞台のカサブランカみたいな話。 あんまり変なことは起こらなくてマジメ。でもセリフはおしゃれ。 くだんのウォンの役柄も終始クールさに貫かれていた。 ステレオタイプなエキゾチシズムではあるものの、このイメージが同時代の作り手に与えたインパクトは小さくなかっただろうなと思う。 使い倒された例のパターン、の源流を確認できたのはよかった。

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ipxqi

4.0支那の夜

2021年8月13日
PCから投稿

漢字出てくると日本人は意味がわかるからアドバンテージありますね。 戦前の中華民国の雰囲気が何となく伝わってきます。 まあ、昔の大スターはオーラが青天井なので全てを超越しますが。

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越後屋

4.5ディートリッヒ演ずる高級娼婦に垣間見える一途な純情にも思える様な愛

2021年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

昔、モロッコ (1930) 及び間諜X (1931) をNHKで見て、その古さを超越した映画としての出来の良さに驚愕させられた。その監督ジョセフ・フォン・スタンバーグと主演マレーネ・ディートリッヒのコンビによる1932年の映画ということで、大きな期待を持って視聴。見事にそれに応えてくれるものであった。 何と言っても、ディートリッヒの悪女的な妖艶な美しさが圧倒的。そして、かつて恋愛関係に有り今も愛する英国軍医の無事を一途に願い、神に祈りを捧げるその敬虔な姿とのギャップの大きさに気持ちを揺さぶられてしまう。祈る手のクローズアップ映像により、神に真摯に祈りを捧げる人間に本当の悪人はいないことを強く伝えている。米国がピューリタンの国であることを改めて思い出させるとともに、牧師の彼女への評価アップのストーリー展開も加わり、映画として見事な作り込みと思わされた。 舞台となる1930年代の中国、政府と革命軍が内乱状態でスパイが横行し、特急列車を走行を家畜が止める中国的時間感覚、英国人、フランス人、ドイツ人、そして中国人及び西洋人高級娼婦が同居する一等列車車内、当時の上海を象徴する様なごった煮感も大変に魅力的であった。 軍医演ずるクライブ・ブルックも上海リリー演ずるディートリッヒも、あくまで表面上はずっとクールで恋愛感情を抑えて相手に見せまいとしているのも、互いの年齢とギャップがある純情なものを感じさせて、上手い。それが、最後の上海駅の人混みの中の情熱的なキスに見事に繋がっていて、凄くお洒落。

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Kazu Ann

4.0彼女をイメージするとき思い浮かべる姿は本作のこの姿だと思います

2020年5月21日
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鑑賞方法:DVD/BD

上海特急とは北京上海間の約千キロを3日で結ぶ、長距離寝台特急 オリエント急行の中国版みたいなものと思って下さい あちらはイスタンブールからパリまで約二千キロ走破する国際列車です オリエント急行殺人事件の原作は1934年の発刊 こちらは1931年の夏を舞台にして、1932年2月12日に米国公開、同年3月日本公開ですから、本作の方が先になります 1932年1月28日から3月3日にかけて第一次上海事変という日中の軍事衝突が起こっています 時節ネタとして大変にホットな映画だったと言うことです 本作の舞台となっている1931年の夏も第一次国共内戦の最中で混乱を極めている当時の中国の状況を反映したもので、お話もそれがベースとなっています 残念ながら日本人は登場しません マレーネ・ディートリヒが問答無用で美しいです! 高い鼻、尖った顎、形の良い頬骨、細い眉、細い指、細い腰、長い手足 衣装も彼女の魅力を最大限に発揮する退廃的でドレッシーなものです 彼女をイメージするとき思い浮かべる姿は本作のこの姿だと思います 大人の女性の美しさそのものです 男がその美しさに自滅してしまう、ファムファタルのそのものです 上海リリー それが本作での彼女の通り名ですがまさにピッタリです ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督がドイツで彼女を発掘して、米国に連れ帰って来た逸材女優です 米国で監督と組んでモロッコ、間諜X27ときて本作が3作目、毎年1作ペースです 本作で大スターの座を不動のものにしたと思います 観て得したような気分になれる作品です

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あき240

4.0私が上海リリーと名乗るのには 一人の男じゃ 足りなかったわ

2020年1月25日
Androidアプリから投稿

この台詞の通り ディートリッヒが その筋の女だが、気ままで 投げやりな反面 一本気で、垢抜けもしてしまった様な 不思議な魅力の美女を演じている ストーリー展開は いまいちに思えるが 彼女の一挙手一投足に 目が釘付け スタンバーグ監督が 女性のファッションに敏感なのも 衣装担当のトラヴィス・バントンが全盛期なのも 効を奏している もちろん彼女自身の美意識も 毛皮、ダチョウの羽根、ベネチアンレースなどを駆使した黒の衣装に (キモノガウンも) 帽子のかぶり方もお洒落 (監督は婦人帽子店にもいた!) そして照明の駆使により 浮かび上がる彼女の白い顔と輝く金髪 くゆらす煙草の煙まで 計算されているみたい… 唐変木の軍医の元カレとの絡みも 工夫されている 軍人の帽子も似合う、そしてそれを(男も) もて遊ぶような中にチラリと本気が見える演出… 美しい… 英語がまだ、たどたどしい様に思うが(?) それも逆手に取り 可愛らしさ、女らしさに見せている あとは 中国人娼婦(アンナ・メイ・ウォン)の存在感と 上海特急が見処かな スタンバーグ監督のディートリッヒに対する、情熱みたいなものが感じられました 彼女の人生を決定づけてくれましたね 画面を見て、嫁が激怒してたのが理解出来ます

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jarinkochie