ジャイアント・ピーチ

劇場公開日:

解説

巨大な桃に乗った少年の冒険を描いた、ファンタスティックな長編ストップモーション・アニメーション。「チキ・チキ・バンバン」などの映画脚本でも知られる作家ロアルド・ダールの童話『おばけ桃の冒険』(評論社刊)を、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の監督ヘンリー・セリックと製作ティム・バートンのコンビが映画化。冒頭とラストに実写映像を導入することで、本編のファンタジー色を強調することに成功している。総勢130人にも上るチームが2年にわたる緻密な作業を重ねた、昔ながらのストップモーション・アニメーションとCGIやデジタル効果など最新テクノロジーとを組み合わせた映像が魅惑的。製作のデニーズ・ディ・ノヴィとバートン、撮影のピート・コザチクは前作に続いての参加。ほかに、カーリー・カートパトリック、ジョナサン・ロバーツ、スティーヴ・ブルームの共同脚本。撮影は「アライバル 侵略者」のヒロ・ナリタ。音楽は「トイ・ストーリー」のランディ・ニューマン、美術は「インナースペース」のハーレイ・ジェサップ、コンセプチュアル・デザインは児童文学の挿絵画家として著名なレーン・スミスが担当。主演は数百人の候補者から選ばれたポール・テリーで、アニメ・パートの声の出演も果たしている。共演は「エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事」のミリアム・マーゴリーズ、「旅する女 シャーリー・バレンタイン」のジョアンナ・ラムリー(声の出演も)、「ドラゴンハート」のピート・ポスルスウェイトほか。声の出演は「デッドマン・ウォーキング」のスーザン・サランドン、「陽のあたる教室」のリチャード・ドレイファス、「太陽と月に背いて」のデイヴィッド・シューリスほか。なお、ティム・バートンの処女短編「ビンセント」が同時上映された。

1996年製作/79分/アメリカ
原題または英題:James and The Giant Peach
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン
劇場公開日:1996年12月14日

ストーリー

英国に住む9歳の少年ジェームズ・ヘンリー・トロッター(ポール・テリー)は、優しかった両親がサイに襲われて亡くなってからというもの、性悪な二人の叔母スパイカー(ジョアンナ・ラムリー)とスポンジ(ミリアム・マーゴリーズ)に引き取られて冷たい仕打ちと山ほどの仕事に耐える日々。彼の夢は、父がよく「夢がかなう場所」と言っていたニューヨークに行くこと。ある日、ジェームズは見知らぬ老人(ピート・ポスルスウェイト)から緑色に輝く不思議なものをもらうが、うっかり実のならない桃の木の幹にこぼしてしまう。すると桃には実がなり、どんどん大きくなって直径6mもの巨大な桃に成長した。欲の深い叔母たちは桃の見物料でひと儲け。ジェームズは近寄ることさえ禁じられたが、好奇心と空腹から桃をひと口かじると、桃の中に引き込まれてしまった。(ここよりアニメになる)そこには、陽気なムカデ(声/リチャード・ドレイファス)、ミステリアスな美人グモ(声/スーザン・サランドン)、臆病なミミズ(声/デイヴィッド・シューリス)、優しいテントウムシのおばさん(声/ジェーン・リーヴス)、音楽家のキリギリス(声/サイモン・カラウ)、ちょっとボケてる土ボタル(声/ミリアム・マーゴリーズ)と、6匹の人間大の虫がいた。彼らを乗せたまま桃は海へと転がり、ジェームズたちは一路ニューヨークを目指す。途中で凶暴なサメに襲われるが、ジェームズが機転を効かし、クモの糸でつないだカモメを使って大空に舞い上がる。方向を間違えたムカデは責任を取るため、沈没した船にコンパスを探しに行き、そこで「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の主人公スケリントンと遭遇。危機一髪、助けに来たジェームズやクモたちと一緒に襲いかかるガイコツどもを撃退し、コンパスを手に入れた彼らは、今度こそニューヨークへ。(再び実写となる)エンパイア・ステート・ビルの屋上に着いた桃とジェームズは市を挙げての大騒動となる。無事にクレーンで救出されたジェームズだが、彼の話を信じる者はいない。そこへ、欲にとらわれた叔母たちが再び現れた。その時、虫たちが人間の前に姿を現し、叔母たちをノックアウト。ジェームズと虫たちは熱狂的に迎えられ、彼らは郊外に家を建てて一緒に住んだ。ジェームズはこの話を本にして出版し、虫たちもそれぞれ自分の夢をかなえるのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第69回 アカデミー賞(1997年)

ノミネート

作曲賞(ミュージカル/コメディ) ランディ・ニューマン
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映画レビュー

3.0今見ても、画質のレベルがツライ

2022年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

最近の映像の発達したレベルで見ると、ちょっとツラい画質。

当時は斬新な編集と、独自の世界観だったものが、すっかり色あせてしまった。願わくば、公開当時の瑞々しい状態で鑑賞したかった。

それにしても、ストップモーションで撮影されたのだとしたら、相当な時間と手間がかかったはずで、主人公の男の子は、キャスティングが決まってからアニメ部分が撮影されたのか、だとしたら、準備段階でかなり時間をつかったことになるし、それっぽく見せるCGだとすれば、実写の部分がもう少し何とかならなかったのかと思う。

2020.9.4

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うそつきカモメ

4.0ファンタジックアドベンチャー+ちょいミュージカル。ロアルド・ダール...

2021年7月20日
iPhoneアプリから投稿

ファンタジックアドベンチャー+ちょいミュージカル。ロアルド・ダールの「おばけ桃の冒険」が原作。
少年の成長物語であって、父の「見方を変えてみる」という言葉で恐怖を克服し、虐げられていた生活から自力で抜け出す冒険譚。
ティムバートンによるキモカワ虫軍団も最高に良い。

不思議な老人からもらった光る虫の力で桃が巨大化、桃の中にいたクモ、ムカデ、キリギリス、テントウムシ、ミミズ、土ボタルの6匹とニューヨークを目指す。サメに襲われたりケンカしたり仲直りして、桃を食べながら知恵と勇気の大冒険。

すごいなと思ったのは、なんだ夢か、じゃなくて全て現実で最後は皆ニューヨークに受け入れられるという素敵なラスト。土ボタルだけ本編中ずっと桃の中にいて活躍しなかったんだけど、自由の女神のトーチになったりする。
ストーリーは子供向けだけど大人も楽しめる内容。

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collectible

3.0デッカい桃と言う夢

2021年3月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ディズニーランドにジャイアントピーチエリア
作って欲しい。
で、ピーチ味のお菓子やデザートを売って欲しい。

ティムバートンらしい、ヘンテコな世界観と
ちょっぴりダークなファンタジー。
愛嬌のある仲間たち。
そしてハッピーエンド。
観ててストレスのない家族で楽しめる映画でした。

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奥嶋ひろまさ

3.0巨大な桃

2019年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 前半は実写。父親がいつも言っていたニューヨークを夢見て、一匹のクモと仲良くするジェームズ。叔母たちからクモを守るために外に出たら、不思議な爺さんから自分の飛ばした風船をもらう。その中のモノを逃がしてはいけないと忠告されたのに、転んで夜光虫のような虫がいっぱい・・・そして成長する不思議な桃が実ったが、叔母たちはそれを商売に利用する。

 桃の中に入ってからがティム・バートンらしいお馴染みのアニメ。ニューヨークへつくまではサメや海賊と戦ったりするが、かなりお子様向けの内容。洒落たことを言う虫たちだけが面白い。なぜかこの航海だけが明るいんです。だからかなぁ。

 サイと闘って憧れのニューヨークに到着して実写に戻るが、この暗いNYでまたバートンらしい映像になった。なんだか騙されたようなハッピーエンドだったけど、子供や虫を大切にしろという温かいメッセージ(?)が伝わってきた。

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kossy