「The Benedict Family's real big success. テキサス農園家族の一代記。」ジャイアンツ アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
The Benedict Family's real big success. テキサス農園家族の一代記。
古い映画だし大して面白くもないだろうけど有名作なので観とくかぁ~ぐらいの気持ちで観に行ったのですが、これが意外や意外面白かったです。
とりあえずジェームス・ディーンが出てたって事だけの予備知識だったのですが、ジェームス・ディーンは脇役だし、嫌な奴だしでガックリでした。ジェームス・ディーンって確かに田代まさし似だったんですね。若い頃はイケメンでしたが、正直単に顔が良いから騒がれてただけなんだろうなぁ。思い出補正がないのでそこまで言う程か?っと思ってしまいます。
ジェームス・ディーンはさておき映画自体は不思議と面白かったです。特にインパクトあるシーンがあるわけでもないのですが、こういう家族の一代記って最近は余り見られないタイプの作品ですね。だから余計に面白く感じたのかもしれません。
アメリカ国内の人種差別って昔は酷かったんでしょうね。もちろん今も差別は有りますし、個人的にも海外でアジア人という理由で差別された経験があるので(特に老人は差別が好き)、「差別意識ってのはなくならないもんだよなぁ」っと自分の経験を通して思っているのですが(もちろん人種なんて気にしない人もいっぱいいますよ)、それでも当時と比べると現代は随分マシになっているのだなっと思います。
この映画の冒頭でも言っていたようにテキサスはメキシコから安値で買い取った土地で、アメリカ人はそこに住んでいたメキシコ人を使用人にして差別を行ってたんですね。うーん、アメリカ人ってそんなことばかりやってるな。今でこそラテン・アメリカの楽曲が音楽チャートを賑わしていたりでカッコいいイメージもありますが、当時のアメリカ人からすれば今の状況は想像もできない事なのでしょうね。
で、そんな差別の多い時代の中でも先進的な考えを持っていたエリザベス・テイラー扮するレズリー。彼女を見てると昔の男ってカッコ悪いなっと思ってしまいます。まだ制作された当時は昔堅気が残ってたでしょうに、そんな中でもレズリーというキャラクターを作り出したこの作品に先見性を感じます。で、最終的にビックも人として成長すると。ベタですがいい話じゃないですか。
取り扱ってる問題が家族の事であったり、差別の事であったりと全然今に通じる話なので作品自体は古くても内容は古びていない希有な作品です。長丁場ですが、観に行って良かったと思える一作でした。