劇場公開日 1966年6月14日

市民ケーンのレビュー・感想・評価

全58件中、1~20件目を表示

4.5「薔薇のつぼみ」の意味することは。

2023年1月27日
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鑑賞方法:DVD/BD
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猿田猿太郎

3.5ケーンという人物に、丁寧に触れるような作品構成が良い。

2022年9月20日
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鑑賞方法:VOD
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すっかん

5.0後の映画関係者に多くの影響を与えた名作

2025年10月8日
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男は孤独だった。

技術的なことは多々あるが
そこを超えて感じるのは
人の世、貧しさの幸せとは
富を掴んだ男の幸せとは何か

メディアの時代
富を築いた男の死
その活力の秘密
なぜ、何故、なぜ
それを探る物語。

収集した多くの物
男が最後に思った
いちばん大切なもの
他人には分からないもの
その姿に気持ち動く。

あの雪の日
あの温かさ
あの呼び声

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星組

4.5本当に欲しかったもの

2025年8月21日
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鑑賞方法:DVD/BD

『市民ケーン』は、単なる映画史上の金字塔ではなく、人間存在と社会構造を多層的に暴き出す作品だと感じました。

第一に、これは心理劇です。主人公ケーンは幼少期、母親の意思で銀行に「売られ」、父からは暴力を受けて育ちました。その結果、安全基地を失い、愛を信じることも他者に愛を与えることもできなくなってしまう。彼が愛した女性たちも、結局「愛」ではなく「依存」の対象となり、相手の主体性を認めることができなかったのです。幼少期に愛を失った人間は、その欠如を埋めるために権力・財力・支配を求める。しかし本当の愛とは、他者を他者として受け入れることであり、支配や依存ではない。ケーンはその差を生涯越えられませんでした。ローズバッドとは、彼が唯一「無垢に愛された時間」の象徴であり、最後まで求め続けた両親からの愛(特に母の愛)の記憶だったのだと思います。

第二に、これは社会批判です。新聞というメディアが世論を動かし、戦争すら作り出す力を持った時代に、ケーンはメディア王として頂点に立ちます。しかし富と影響力を得れば得るほど、人生は空虚になっていく。権力と名声の裏側に「愛の不在」という決定的な空洞があり、公私の境界を失った孤独な姿が描かれています。

第三に、本作は歴史的寓話としても読めます。アメリカが台頭し、物質主義が倫理を凌駕していった時代、その矛盾と影を一人の男の生涯に凝縮させた。実際の新聞王ハーストをモデルにしていること自体が、現実の権力闘争と直結していました。

ディープフォーカスやローアングルの多用、緻密なミザンセーヌ(舞台装置)といった技法的革新はよく語られますが、それらは決して実験に終わらず、この三層構造を支えるために統合されています。『市民ケーン』は、人間の心理・社会の構造・時代の寓話が重なり合い、映画という表現の可能性を一気に切り開いた思想的傑作だと思います。

鑑賞方法: Blu-ray

評価: 93点

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neonrg

4.53回目くらい

2025年5月5日
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解説を見たりして理解ができた感じです。
正直わかりにくいが絵でストーリーを作る実験精神は素晴らしいし、悲しい男の話も歳を重ねると共感できる部分があります。

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takantino

4.0哀れな権力者を描いたオーソン・ウェルズの処女作

2025年2月11日
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鑑賞方法:DVD/BD

 ケーン(オーソン・ウェルズ)の一生を描いている物語。ケーンは架空の人物であるが、製作・監督・主演を務めた当時25歳のオーソン・ウェルズは、メディア界隈の有名人を敵に回すような内容を無名の俳優だけで映画にしてしまい、干されるきっかけになった伝説的処女作。
 「バラのつぼみ」というキーワードも、実は皮肉じみており、メディア界隈の有名人の逆鱗に触れてしまった。
 オーソン・ウェルズ自身も主人公ケーンを悪人とハッキリ言っている(円盤の特典映像より)。
 その当時は斬新な撮影方法など話題になり、しばらく何年もの間、評論家達からも絶賛され続けたらしい。

 面白くないのに何度も観れる。
 全部を知り尽くしたくなるような魅力がある。

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Don-chan

5.0孤独な男の肖像

2025年1月2日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

知的

はじめ、この題名を聞いたとき何それ!?
原題と邦題は同じ
普段そんな言葉を見聞きしないですよね。
「私、市民naokiです」(←共産主義の方でも使わない)
題名が「新聞王ケーン」なら分かりやすいんですけど陳腐ですね・・・
やっぱり市民ケーンは、しっくりきます。
私この映画を30年程前に池袋文芸坐で「第三の男」と二本立てで
鑑賞したのですが、あろう事か市民ケーンを途中から観てしまいました。
それでも、スクリーンから放たれる光と影に圧倒されたのを覚えております。
話は単縦でしたから、だいたいの流れは理解できました。
のちに深夜TVで市民ケーンが放送されてましたが、
あれ、影の色がつぶれてる・・・に気づき観るのをうせてしまいました。
私は、そこでシナリオや俳優の魅力以外に映像の役割に気づかせるきっかけとなった作品でした。(映画館で観れたものがTVでは観れないて・・・)
今やYou tubeで全編観れますが、それでは意味がないので、
待ちに待って今回のフィルム上映を鑑賞する事ができました。
(日本初公開時の清水邦夫さん字幕監修)
この映画館では、たいてい字幕のついていない直輸入フィルムのせいか
日本語をスライドで投影する(すごい手間!)ので
少し画面が切れていたりします。(これは、これでしょうがないんですけどね)
しかし今回は切れる事なく画面がビシッと決まってました。
フィルム上映て何回も通っていると今回の映像技師さんは最初から
ピントが合っているので上手いなぁとか気づいてきます。
日本語字幕のフォントもきれいに映りこんで手書きの美しさなのでしょうかね。
本題ですが、まぁただ圧倒されてしまったの一言です。
はじめ懐古趣味で観ましたが、この映画が80年以上前に作られたなんて
信じられません。この前観た「シビル・ウォー」以上に興奮しております。
今、You Tubeで市民ケーンに関する考察をいろいろ参照しております。
特に町山智浩さんのローズバッド🌹の解釈について冒頭のケーンの唇のアップは、あぁなるほどなぁ納得しました。
小津安二郎監督は、このカット割には怒っておりました。
途中、エクスファイア社での祝賀パーティー🎉で
ケーンとダンサーが踊るシーンはジョン・オルコット(「時計じかけのオレンジ🍊」の撮影監督」が助手として撮ってるんじゃないかと錯覚しました。
この映画は技術的には、もちろん優れているのですが、
ケーンという男の孤独が色濃く描かれています。
愛人スーザン主役のオペラで拍手しているのはケーンだけ、
ザナドゥという城で寒々しく響くケーンとスーザンの声。
スーザンが去って行った後にケーンが彼女の部屋を散乱するシーンは、
ただただ悲しかったです。(若い時に観たときは何も感じなかったんですけどね)これに比べたら「野いちご」のイサク・ボイル医師は孤独じゃないなぁ。
まだ二十代の若さで人生を見渡した、こんな脚本書けるなんて凄いんですが、
共同脚本のハーマン・J・マンキウィッツよる功績が大きいです。
Netfelix「マンク(監督:デヴィッド・フィンチャー)」参照

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naoki

4.0【貧しい宿屋の子として産まれた新聞王チャールズ・F・ケーンの傲慢さと弱者への優しさが入り混じった波乱万丈の生涯を描く逸品。ラストの”薔薇の蕾”が焼けるシーンを含め印象的なシーン満載作品である。】

2024年11月29日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

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NOBU

4.0後世に多大な影響を与えた、一大人間ドラマの傑作。

2024年10月16日
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「バラのつぼみ」という言葉を残して死んだメディア王、チャールズ・フォスター・ケーンの生涯を、彼を知る関係者に次々と取材する、ニュース新聞の編集記者を通して描いたドラマ。

本作以前にも無かったことはないだろうが、主人公の稀有な生い立ちや、成功から挫折に至る人生を取り上げ、関係者の証言を通じた回想という形で描くのも、本格的に明確に提示した、初めての作品では無いかなと。

狂言回しの存在や、「バラのつぼみ」の結末も、後の映画やドラマで、頻繁に使われている手法だ。
後世の作品に、非常に多大な影響を与えた作品と思う。

個人的には、時の流れをゆるやかに、ゆったり描いた映画だと思った。公開当時としては、画期的かつ独創的なストーリー運びで、メディア王の生涯を実に興味深く、壮大かつ大胆に描いた、一大人間ドラマの傑作だ。

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岡崎仁

3.0映画史に残る大傑作???

2024年9月8日
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鑑賞方法:DVD/BD

映画史上に残る名作中の名作と謳われる本作、敢えて全く予備知識入れず観てみました

子どもの頃から映画が大好きで、以来 半世紀近く観続けている映画博愛主義者という事を大前提で、無理に背伸びして解ったような事を言わず、素直に、正直にコメント

何がどう評価に値するのか全くわからず、全然 面白くなくて退屈、何度も寝落ちしそうになった

観終わった今では全く理解できない高評価なレビューをたくさん読んで期待しすぎた様です

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Jett

4.5最後の最後で明かされる

2024年5月24日
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みる

4.5よくわからんので2回観た(笑)

2024年5月22日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

単純

いや、ちょっと違いますね、分からなかったのは間違いないのですが、印象的なシーンが多かったのでもう一度…という気持ちも。

この映画を観るに至った経緯ですが、「映画史に残る名作」で検索したら出てきたのですよ。「2001年宇宙の旅」と「8 1/2」と一緒に。で、思ったのが検索方法間違えたかなーということ(笑)いや、つまらなかったとかそういうことではなく、この「映画史に残る」っていう検索方法だと、制作サイドの観点から選ばれた作品が多く挙がるんですね。撮影技法だとかに焦点を当てた作品です。はっきり言って素人にはさっぱりわかりません!(笑)でもこの「市民ケーン」はそういう技術の話を抜きにしても楽しめました。

全てを手に入れ、全てを失った男が最後に残した言葉…。その真相を目の当たりにし、愕然としました。なんと哀れな男。ラストシーンではそれまでのケーンに対する印象をちゃぶ台返しされたような衝撃。しばらく口開けて放心状態でした(笑)

随所に散りばめられた工夫を凝らした撮影方法…私は片手で数えれる程度しか気付けませんでしたが(笑)でもそれ以上に純粋に喜悲劇として楽しめました。

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吹雪まんじゅう

4.5ローズ・バッド‼️

2024年5月7日
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泣ける

悲しい

興奮

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活動写真愛好家

3.0映画史上最高作

2023年12月11日
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公開当時は、その斬新な映像技術によって映画関係者に衝撃を与えたようです。
確かに話の展開の巧みさや緻密な内面描写など、技術面を除いても優れた映像作品であることは認めますが、これが「世界一か?」
と言われると、そこまでの評価には至りません。
大戦前後の映画であれば「第三の男」や「カザブランカ」などの方が遥かに優れていると感じます。ということは、やはり映像技術面の評価なんですかね?
いずれにせよ、ここまで世評が高いことが有名な作品を色眼鏡ナシで観ることは難しいでしょう。

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越後屋

3.0映画史に残る作品

2023年11月18日
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ハンバーグ

5.0モノクローム時代の大傑作

2023年10月24日
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鑑賞方法:VOD

笑える

興奮

知的

オーソン・ウェルズ主演脚本監督作。

【ストーリー】
メディア王チャールズ・フォスター・ケーン(オーソン・ウェルズ)が、ザナドゥ城と呼ばれた自らの邸宅で死んだ。
スノードームを手に、たった一言「バラのつぼみ」と言い遺して。
その言葉の謎を解くべく、ニュース映画の編集者ジェリー・トンプスンはケーンの過去を暴きにかかるのだが、浮かび上がるのは、空虚で悪趣味な邸宅にこもる、孤独な男の姿だった。
それは、かつて栄華をほこったメディア王のイメージとは、大きくかけ離れたものであった。

シミケンこと市民ケーンです。
主演脚本監督すべてを手がけたオーソン・ウェルズの事をほぼほぼ知らずに鑑賞しましたが、これが面白いのなんの。
場面をいろんなアングルから撮影し、カメラを自由に動かし多彩な演出を展開しつつ、白黒なのにレイアウトも分かりやすく工夫されているので、退屈せず理解もしやすく作られております。
この人、映像作家としても優秀なんだなと。
英語教材『家出のドリッピー』が代表作じゃなかった。当たり前だ。

かなり興味をかきたてられてWikipediaの記事を読んで、この映画への評価の不遇さに腹を立てるも、そこからさらにオーソン・ウェルズを調べてダメだコリャと笑ってしまいました。
なんというか、天性のエンターテイナーで稀代の詐欺師ですね。
初ステージに上がったエピソードもそうですが、あっさりと人気者になって都会に移り、この映画を撮るまでの経緯も破天荒で、どんだけ無茶するんだこの人と。
この映画も、当時のメディア王ウィリアム・ランドルフ・ハーストを思いっきりモデルにして、最期を孤独に終わらせるとか、そりゃ激怒されますわ。
個人的な感想としては、ハーストを悪く描いたとは思いません。
ハーストって人はこんなもんじゃない、自分のメディアで酷いことしでかしまくった超悪党ですから。

ぴっちり2時間の長編ですが、それに堪えうる画面づくりで退屈を吹き飛ばしてくれる一大ドラマ。
空き時間に流し見するつもりでしたけど、Amazonプライムでは吹き替えがなくて、結局ガッツリ世界観に取りこまれてしまいました。
映画に浸りたい休日前の夜に、ピッタリの一本ですよ。

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かせさん

1.0アレックス・シアラーのスノードームはこの映画をリスペクトしている?

2023年2月8日
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マサシ

4.0見た後の哀しさがとまらない

2023年1月6日
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てけと2

4.01941年、迸る才能

2022年7月16日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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Bluetom2020

3.5映画史上最高傑作と呼ばれる理由は一目見ただけじゃ分からない

2022年7月5日
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といぼ:レビューが長い人
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