「見え透いた言い訳映画」シノーラ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
見え透いた言い訳映画
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クリント・イーストウッドのマカロニでない西部劇、監督は名だたる西部劇の巨匠ジョン・スタージェスとくれば文句のつけようのないお膳立て、ところが何だこれ?
先ず主人公のジョー・キッドの人物像をぼかし過ぎ、お約束のさすらいのガンマンを嫌ったのだろうか、狩猟禁止地で鹿を狩って、裁判所に小便を掛けると言ったしょぼい罪で留置所入り、まるでちんけな流れ者かと思ったら小さいながらも牧場主だそう・・。それにしては腕っぷしと銃さばきは滅茶苦茶凄い。
土着のメキシコ人を騙して土地を取り上げる白人地主フランク・ハーランと山賊もどきの抵抗勢力の頭目ルイス・チャマの血みどろの抗争のようだがどっちもどっち、ハーランは罪もない村人を人質にとって非道の行い、チャマは知っているのに村人を助けにもいかない、「革命に犠牲は付きもの、俺が死んだら革命は誰がやるんだ」と開き直り、どういうわけかキッドの勧めで法廷で争うことにしたようだがシノーラの町で締めの銃撃戦、ハーランは死んだがチャマはどうなったのか・・。
要するに白人目線で作った映画、悪い白人は一部の者、現地人を助け法を順守する白人もいたのですよと西部開拓史の見え透いた言い訳映画でした。
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