シティ・オブ・ジョイ
劇場公開日 2022年2月11日
解説
「ダーティ・ダンシング」「ゴースト ニューヨークの幻」などでトップスターとなったパトリック・スウェイジが主演し、人生に絶望したアメリカ人医師がインドのカルカッタ(コルカタ)で再起していく姿を描いたヒューマンドラマ。監督は「キリング・フィールド」「ミッション」の名匠ローランド・ジョフィ。音楽は「ニュー・シネマ・パラダイス」のエンニオ・モリコーネ。ひとりの少女の命を救えなかったことで自らの無力さに打ちひしがれたアメリカ人の医師マックスは、救いを求めてインドのカルカッタを訪れる。「歓喜の街(シティ・オブ・ジョイ)」と呼ばれるスラム街で、車引きのハザリ一家や街の診療所を経営する白人女性ジョアンと知り合ったマックスは、成り行きから診療所を手伝うようになり、懸命に生きる街の人々との触れ合いを通じて、再び人生の意義を見いだしていく。1992年の公開以来、日本ではDVD化などがなかった作品で、製作30周年&故パトリック・スウェイジ生誕70周年となる2022年に、4Kデジタルリマスター版でリバイバル上映。
1992年製作/135分/G/フランス・イギリス合作
原題:City of Joy
配給:キングレコード
日本初公開:1992年5月30日
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主役のパトリックが成長しながら感動的に街のお悩みを解決!
という単純な映画では全然なかった
パトリック自身は決して正義のヒーローではなく
人を傷つけたり自分自身にも迷いまくりでケンカも弱い
けれどもその雑な中で、差別はその人個人が何に重きを置いているのかで発生するものなんだと気づかされる
こんなこと言ったら失礼だ
こんなふうに思うのは差別的なことだ
そう自分が思った時にこそ
本当に大事な部分を見逃しているんじゃないかと
違いや不公平はリアルに存在するが
それは自分と気が合う人と出会う障害になるわけではない!
そうスッキリ思わせてもらえる素敵映画
インドの俳優さんたちのパワフルさはすごい。
大雨のシーンとか、貧しい人々の住まいとか、主人公との落差、診療所を経営する看護師さん、ハンセン氏病の人も登場し、貧富の差、自由、色々なことを考えた。
この映画の頃から世界は少しは良くなったと思いたい。
少女の命を救えなかった絶望から医者をやめ、ひとりインドに渡ったマックス。貧困にあえぎながらも懸命に生きるハザリ一家やクリニック医師と出逢い、自らも希望を取り戻していく物語。
今年の未体験ゾーンで見逃しの名作にこんなにも早く出会えるとはありがたい‼
裕福な国、アメリカから来たマックスと、借金苦からカルカッタに逃れ仕事を探すハザリ。対照的な2人が、助け合ったり衝突し合ったりの繰り返しの中で、逃げてきたマックスにも希望の灯が灯り…。
更には街を牛耳る悪徳グループに逆らえない群衆の中で、皆を導き立ち向かおうとするリーダーシップを発揮するマックス。しかし、彼の知らないこの地の風習…騙しは日常茶飯事、病気と思われる人々への偏見・弾圧に苦しめられる。
そんな価値観・立場の違いから中々一枚岩とならないマックス達が突き進んでいく様は感動したし、貧困に苦しむ現地の人達の生きづらさ、そして人種を越えた家族の物語に胸を打たれた作品だった。
舟の舳先の話はグッと来たなぁ・・・。ワタクシも普段から暗い未来を勝手に想像しては不安になるクセがあり・・・。観ていてとても勇気をもらえた。
また、悪役たちの存在感が素晴らしい。最後手を貸さなかったあたり、やっぱり息子の方は信頼されていなかったのかな。
その点、オヤジの方は思考は悪だし搾取も酷いが、それでも多くの民衆からの支持を得ていた模様。認めたくはないが優秀なんだろうな。尚のこと恐ろしい…。
正義と悪、富と貧困、勇気とか希望とか幸せとか・・・月並みな感想ですが、そんなものが沢山詰まった名作だった。
2022年3月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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生き馬の目を抜くような貧困街・カルカッタに一筋の希望を求めて 家族でやってきた男ハザリ。
全てを投げ出してアメリカからカルカッタにやってきた男マックス。
救いようのないほどの貧困の描写に目をそらしたくなる場面もあり、
決して描写が美しいわけではありません。
「一生地面にはいつくばって生きていくのか」「自分の足で立って歩くのか」
これはマックスがハザリに突き付けた選択肢だけど、
実はマックスが自分自身に突き付けた言葉でもある。
ハザリが自分の足で立つことによって、彼の仲間たちも目覚めて、いつの間にか自分の足で立ち始める。
「この街に来た時はひとりだったけど、今はこんなたくさんの仲間たちがいる」
ハザリのこの言葉が忘れられません。
ひとりの勇気がまわりを変える。
そして、これはマックス自身の再生の物語でもあるんですよね。
人々の美しい魂の映画です!
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