劇場公開日 2016年4月16日

「崩壊した道徳」地獄の黙示録 オレさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5崩壊した道徳

2017年6月4日
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鑑賞方法:映画館

興奮

難しい

1970年のベトナム戦争下。
辛くも戦火を生き延びサイゴンにて休養を取るも、平和な日常にフラストレーションを募らせ、戦場へ戻ることを渇望していたウィラード大尉。
そんな彼に軍上層部からベトナムの奥地にて独裁国家を築き上げたカーツ大佐を暗殺せよとの極秘指令が下る。
再び戦場へ降り立ったウィラード大尉が目撃した戦場での狂気の連続とたどり着いたカーツ大佐の圧倒的な存在感を描いた戦争映画。

戦争映画は正直苦手だ。
気分が暗くなってしまう。
さらに言えば自分の戦争に関する教養のなさも相俟って話がよくわからないといった具合になってしまうことも多々ある。
そのため普段あまり観ないのだがせっかくの併映なので鑑賞。

一言で言えば狂っていた。
冒頭の主人公の戦場に戻りたい欲が強すぎる時点で狂っていたが、いざ戦場に戻ってみたらもっと狂っている人間がごまんといてイかれてんなと感じた笑。
戦場に戻った最初の地点で出会った指揮官キルゴア中佐。戦況の簡単な説明を爆弾銃弾飛び交う戦場を闊歩しながらキビキビとした口調で語り、夜は部下とともにその日の戦果を語り合うも、思いがけず飛び出した自身の趣味であるサーフィンの話から凄腕サーファーであるウィラードに同行していたランスと意気投合。
サーフィン欲を抑えられなくなったキルゴア中佐は良い波が来ると部下がいうベトコンの拠点となっているヤバイ地点を目指す。
ベトコンはサーフィンをしないだろ!!!
と部下を一喝し、爆音でワーグナーをかけながらヘリ総出で銃撃爆撃の雨あられ。辺り一帯が焼け野原と化し、サーフィンを楽し(まなきゃダメな雰囲気にされる)む部下たちを満足げに眺める上裸のキルゴア中佐。呆然と立ち尽くすウィラードら一行に一言。

朝のナパーム弾の匂いは格別だ

この間およそ30分足らず。
なんだこの存在感とむちゃくちゃさ笑。
まさかハートマン軍曹と肩を並べるクラスの狂人が登場する戦争映画がフルメタルジャケット以外に存在するとは思わなかった笑。。

正直このあとはうろ覚え笑。
川の途中に設けられた特設ステージにて招致されたプレイメイトたちに発狂する男どもやだんだんイかれていくクルーたちなどの面白い演出もあったが、肝心のラスト前に寝た笑。

マーロンブランドがいつ出るんだろうと思いながら観てたがおよそ1時間半くらいしてとうとう登場。
丸ハゲの頭に憂鬱な表情で闇の中からぬっと現れる何をしでかすかわからかい緊張感の凄さ。
この俳優は本当に雰囲気がすごい。
ただ立ってるだけで演技になるといわれる役者がいるが多分この人もそんな人種だろう。
ただ低くしゃがれためちゃくちゃカッコいい声なんだがこれが逆に眠気を誘う笑。
かつてゴットファーザー3部作、合計時間538分という狂気のオールナイトにて彼の演技を初めて観たが1にしてほぼ寝た笑。
凄いと思うのだが映画館で観ると眠気にやられてしまう。そういうタイプの俳優(どんな)
時間置いてもっかい観たいなこの作品も。

オレ