地獄の7人のレビュー・感想・評価
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捕虜救出作戦の独断専行に違和感
ストーリーはベトナム戦争にて現地に置き去りにされた捕虜救出作戦で、特に深みや登場人物の魅力は感じられない。ただ、銃撃戦や爆薬の使用は迫力があって楽しめる。
気になるのは、今回の捕虜救出作戦はアメリカ政府の許可を取っていない独断専行に見えるところ。当時は冷戦下なのだから、なおさら国際情勢に気を使うだろう。にもかかわらず、捕虜救出作戦を決行して、誰もその点には触れず帰ってきた米兵達を歓迎してハッピーエンドなのは違和感があった。
アメリカの正義感だね
ジーン・ハックマンは、「フレンチコネクション」の系譜かな。巨体をふるわせタフなおじさん。最近はめっきり悪役だけどね。
捕虜の人道支援にしているけど、根底はやっぱりアメリカはいつでも正しい的。世界の警察観丸出しかなあ。どうもそこがね。
父親の執念
1972年のベトナムに残された息子フランク。ジーンハックマン扮するローズ大佐は、息子は生きていると信じて息子を探しにバンコクまでやって来た。そして父親の執念で捕虜を救いに7人でチームを組んだ。7人それぞれの覚悟を胸に果たす救出劇は凄まじいものがあったね。
戦友を救うために、自分の命を投げ出す。自分にはジーンときた。 戦争...
戦友を救うために、自分の命を投げ出す。自分にはジーンときた。
戦争捕虜の仲間を救いたい、いつまでも引きづる気持ちはどの戦争でも
あることだろう。
首謀者にとっては息子の救出劇だが、それ以外のメンバーにとっては
他人の救出。
快適な映画館や部屋で観るのはその時だけだが、
自分は、他者のために命を投げ出せるだろうか。
なぜ、7人なのか?
「7」という数字が好きなんですねぇ。
7大陸
世界七不思議
7つの海
七人の孫
7人の刑事
刑事七人
七年目の浮気
七つの顔を持つ男 etc.・・・
ラッキーセブン
「セブン」、というだけの映画もあった!
七つの大罪
七福神・・・おっと、これは、関係ないか?
そして、この「地獄の7人」
救出劇は、世に腐るほどある。キリが無い。
映画は、みんな似たり寄ったりだ。
時間が有り余って、観るものに困ったら、ご覧になってください。
反政府映画
1973年の終戦協定で600人近くの捕虜が解放されましたがそれでも戦闘中の行方不明者(MIA:Missing In Action)は約2500人、後に戦死とされたのが1200名、主に撃墜されたパイロットなど1300人近くが不明のまま、帰還兵などから何人かは東南アジアの強制収容所に拘束されていると言う説が流れました、政府は資金調達で麻薬密売に関わった事を隠ぺいするために交渉に消極的との陰謀論まで出ましたが後に上院特別調査委員会が確証が得られなかったとして打ち切っています。
真贋の程は分かりませんが多くの国民の関心事だったことは確かで80年代はJCポロックの小説「ミッションMIA(1982)」を皮切りに、本作(1983)、「地獄のヒーロー(1984)」、「ランボー/怒りの脱出(1985)」と捕虜の救出、奪還ものが多くが作られました。
7人というところは黒澤作品を連想させますが原題は「並外れた勇気」です、よくある傭兵やスペシャリストを集めたのではなく、息子の元戦友たちに協力を懇願するのですから酷な話です。
テッド・コッチェフ監督は「ランボー(1982)」も撮っていますのでベトナム後遺症に悩む軍人心理は良く理解していたのでしょう、戦闘場面はそれなりに見応えがありましたが反政府ものなので撮影に軍の協力は得られず、軍用ヘリコプターも自前で民間機を調達し塗りなおしたとか、従って凄いと言う程ではありません。
終戦から10年も経っているので体力訓練からやり直し、秘策があるのかと思えば武力での奪還ですから分が悪い、まして頼みの近代装備まで失って強行というのは映画ならではの無謀さです。
捕虜の生存が証明されれば政府も動かざるを得ないでしょうから作戦練り直しというプロットもあったでしょうに、ローズ大佐(ジーン・ハックマン)やマグレガー(ロバート・スタック)の止むに止まれぬ父親の情の暴走は分からぬではありませんが、仲間や現地案内人の父、娘の犠牲とて軽くはありませんので後味は今一つ、負傷したマグレガーの息子の生存、ベトコンが捕虜に治療?、作りすぎ、無理筋の映画かなという印象でした。
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