シェスタ

劇場公開日:

解説

1人の女性が死ぬことによって感知する、現実で体験した性と死が独自性を失って他の世界と結合した瞬間を描く。エグゼクティヴ・プロデューサーはフリオ・カロ、ザルマン・キング、ニック・パウエル、製作はゲーリー・カーファースト、監督は本作がデビューになるメアリー・ランバート、パトリス・チャップリンの原作を基にパトリシア・ルイジアナが脚本、撮影はブライアン・ロフタス、マーカス・ミラーの音楽をマイルス・デイヴィスが演奏を担当。出演は「ダウン・バイ・ロー」のエレン・バーキン、ガブリエル・バーン、ジュリアン・サンズほか。

1987年製作/アメリカ
原題:Siesta
配給:松竹富士クラシックス/松竹富士
劇場公開日:1988年12月17日

ストーリー

空港の滑走路の外れに真っ赤な服を着て倒れている女がいる。やがて気がついた彼女は、腹部についた多量の血に、誰を殺したのかと驚き恐怖にかられるも、小川でそれを洗い流しアンヘルスヘ向かうタクシーの中で、これまでの出来事を思い出そうとする。名前はクレア(エレン・バーキン)。夫デル(マーティン・シーン)のプロデュースするスカイダイビングのショーを演じる5日前に彼女のもとに届いたかつての恋人でもあり綱渡りの師でもあったオーグスティン(ガブリエル・バーン)からの手紙を見て、ショーの前日までに戻ると言い残してここスペインの地にやって来たのだった。しかしアンヘレスの村ではオーグスティンも彼の妻マリー(イザベラ・ロッセリーニ)も彼女には冷たかった。金もなく街をさまようクレアは、ふと飛び込んだイギリス人写真家キット(ジュリアン・サンズ)のパーティの席でナンシー(ジョディ・フォスター)という女と出会い、クレアは彼女とキットとひとつベッドで眠るが彼女には隣の2人のセックスがまるで別世界の出来事のように感じられるのだった。しかしナンシーが彼女を病院に入れるように勧めているのを聞いたクレアは、発作的に彼らのもとを飛び出し再びオーグスティンを訪ねた。そこで彼女は彼と抱きあい、恍惚の時を過ごす。しかしそこへナイフ片手に姿を現わしたマリーは、クレアに向かって襲いかかってくる…。殺されたのはクレアだった。彼女の見たものは束の間の<シエスタ>、まどろみの中の出来事だったのだろうか。

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