「Shane, come baaaack! のラストが有名な西部劇の古典的作品」シェーン アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
Shane, come baaaack! のラストが有名な西部劇の古典的作品
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50年以上昔の映画だけど意外と面白かったです。暴力描写もありますが全体的にまったりと牧歌的です。美しい自然の景色を観ていると何だかいい時代だなぁっと望郷の念が湧いてきます。物語はゆっくりと進んで行きますのでテンポの早い今の映画に慣れてしまってると退屈するかも?
ただ話はなかなか深いです。いわゆるアメリカのフロンティア時代の終わりの物語なのですが、自分達がインディアンを追い払って土地を得たと既得権を主張するライカーと後からやって来た者にも住む権利はあると主張するスターレット。当時は5年住んで開墾すると土地の所有権が発生する法律があったようで、昔から住んでいたライカーに取っては土地を盗られたと感じるのも無理はない話です。ライカーは殺し屋を雇っても法律を気にしてますし、スターレットにはビジネスとして土地を売らないかと話を持ちかけてますし、単純な悪者として描かれていない所が興味深いです。
例えば映画「七人の侍」では奪われる側(百姓)が傭兵(侍)を雇い自分達を守る。この「シェーン」では土地を奪った側(スターレット)が傭兵(シェーン)を雇い自分達を守る。話のベクトルが全く逆なのは日米文化の違いでしょうか?
主人公シェーンも映画内では詳細な説明はないですが、どちらかと言うと銃で生きてきた側の人間なので力に訴えるライカーと近い存在なんですよね。最後はなんだかんだで力にモノを言わせて去っていきますし。確かにカッコいいですし、少年からすればヒーローになるのは当然なのですが・・・単なる勧善懲悪物に終わっていない所が半世紀以上残っている秘訣ではないかと思いました。
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