「潜水艦映画ではありません」シーウルフ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
潜水艦映画ではありません
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先入観を持たず鑑賞すれば往年の名優たちの勢ぞろいでコメディ要素もありそれなりに楽しめる小品なのかもしれません。
ポスターと言い、タイトルと言い、どう見ても潜水艦映画だと思い込むでしょう、出演陣もグレゴリー・ペック、デビッド・ニーブンと映画界のレジェンドが並ぶのだから「ナバロンの要塞」クラスの戦争スペクタクルを期待してしまうでしょうに・・。
ところが潜水艦は敵のUボートがちらりと出るだけ、カルカッタ軽騎兵というインド駐留の退役した英国のおじいちゃんたちが活躍する映画と知って拍子抜け。
さすがにそれではしょぼいと思ったのか3代目ボンドのロジャー・ムーアがボンド気取りで敵の女スパイといちゃつくエピソードをぶち込んだからシッチャカメッチャカ。
ポルトガル領ゴアの港に停泊するドイツ商船からインド洋の航行船舶情報がUボートに打信されているらしいとの情報を掴んだ英国特殊作戦執行部(SOE)だが中立国に停泊する民間船はあからさまに攻撃できないので隠密奇襲作戦に退役軍人会を頼ったという実話ベース、なるほど退役軍人なら往年の大スターでも活かせると踏んだのだろう。
頑張ってはいるがご年配なので体が持つか気が揉めるのだが、徴用した漁船がこれまたオンボロでなかなかエンジンが回らないという合わせ技、戦闘シーンよりこちらの方で緊迫感の演出とは騙されました。太平洋戦争の秘話、名もなき勇敢な老兵たちにエールをということでしょう。
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