殺人!のレビュー・感想・評価
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カメラワークにその後のヒッチコックらしさが現れておりそこは評価したい
冒頭、まず殺人事件が起こりデートリッヒを若い娘にしたかのような知的な顔の小さい女性が犯人にされる
次のシーンは法廷となり、12人の怒れる男のような1人対11人の陪審員の評決を巡るやり取りとなり、ようやくここで主人公の登場となる
そこから中盤はかなりもたつきヒッチコックにしては退屈してしまう
後半になり劇中劇やサーカスのくだりで盛り返すが、カタルシスはなく不発で終わってしまう
ただ本作にはカメラワークにその後のヒッチコックらしさが現れておりそこは評価したい
クレーンを使った俯瞰シーンや、絞首刑台そのものはみせず、日が傾くに従って壁に影だけが立ち上がってくるシーンは見事
それが結末の伏線にもなっているのだ
しかし全体からみればやはり失望してしまう
ヒッチコック監督、ご自分でも不本意だったのでしょうと
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