サイコ(1960)のレビュー・感想・評価
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ヒッチコック史上最高の構成
この1週間毎日ヒッチコックの映画を観ているが特にサイコとレベッカが良かった。
ストーリーの構成と話の持って行き方が両者ともにずば抜けて素晴らしい。
ヒッチコック監督が1960年に当時宣伝で上映中の途中入場を一切お断りにし、最初から最後までこのエンターテイメントを楽しんでもらうのにはこのような素晴らしいストーリー構成が原因であるのにも納得である。
ストーリーの始め、主人公は女性であるとあたかも思わせるが、途中からスポットライトの当て方が変化し、モーテルの青年と秘密の母親にと向けられる。
そして最後まで観ている者に母親は生きていて彼女がやったと思わせる。それを巧みな映像と編集、人々を惹きつける力によってサイコの世界観に魅了され映像と一体になる。
こんなにも映画に入り込み、その世界を体験しているようにも感じさせる素晴らしい映画はあまりない。
素晴らしい脚本家、素晴らしい監督によるサイコ。
この映画で1番有名なシャワーのシーンはナイフが突き刺さる度にカットが入り、カット、カット、カット、そのカットのすべてを利用して女性をナイフで切って行く。素晴らしい映像と編集技術である。
実際にサイコに登場するノーマンとその母親が住む屋敷があるハリウッドのスタジオを訪れたことがあるが雰囲気はまさしく映画そのもので、何とも悍ましく負のオーラ全開。
この映画が醸し出す負のオーラとサイコキラーな感じ。それに伴い、その雰囲気を生かした音楽そのすべてが素晴らしい。
15年ぶりに観ました
名作中の名作。
結果を知って観たわけなのだけれど、怖かったです。
何故「シャワーを浴びていた彼女が殺されたのか」を、誤解していました。記憶のすり替わりでしょうか。
(気になる方はラスト5〜10分くらいをご確認ください)
怖くて少し複雑でした
最初は美女が出てきて良かったのですが、
途中から急にリアルな殺人が、、
具体的な死体遺棄のところまで描かれており、
げっとゆう感じでした。
音楽が非常にサイケデリックで、
最後は、え、どうゆうこと?そうゆうこと?
とゆう意外な⁉︎結末でした。
あー思いがけずに怖かったです。。
もうあんまり見たくないです(^_^;)
怖い一方最高のサスペンスにであったワクワク感が半端ない
全体的な構成はすごかった。
もともと女主人公と思った女性は犯罪を起こし、途中で思わぬところで殺されてしまう。
彼女はお金を盗んだこと私たちは知っているが、彼女を怪しく思う警察は知らない。車を乗り換える従業員は知らない。お金を盗まれた彼女の会社の人も知らない。
この部分には、私たちは彼女の秘密を共有している。なので彼女が逃走してる最中に、私たちもその秘密が暴露されないように祈っている。とくに土砂降りの雨の中運転する彼女のクロースアップされた顔を見て彼女に同一化されるのも当然。感情移入ってことだ。
一方、モテルで起きたこと、あの有名なシャワーシーンももちろん含め、全て私たちも知っている。彼女が殺された全過程は私たちは知っている。このところから、観客の経験したことは、犯人のノーマンと同じことになる。この時点で私たちはそのモテルの秘密を知るようになるが、女主人公を追ってきた探偵さんは知らない。
探偵さんはここで初めてノーマンの母のことを問題化し、その問題を観客に提起する。きっかけは何かというと、彼はノーマンの母は全ての鍵を握っていると誤って疑うから。でここで観客も初めて視線をノーマンの母に映す。前にもその母は精神的な病気があるとノーマンとマリオンの談話から知ってモテルの後のその建物を知ったが、気にはしなかっただろうと思う。
探偵のアーボガストの死で、私たちは初めてノーマンの母に注目する。彼はその建物に入ったばかりで急に殺されたおかげで私たちもこれ以上その建物の中身を知る機会を失う。
ここまで、つまり私たち観客は、最初の事件全過程を知っているが、この後さらに大きくなる謎を解くために今の主人公=マリオンの姉ライラ及び彼氏のサムと真相を追求するしかない。=私たちはアーボガストの死の過程を見たが、今気になるのはその建物。ノーマンの母のこと。好奇心をさらにそそったのは警察官からの話。彼の母はすでに何年前かで死んだはず。
ライラとサムは夫婦に装ってモテルに入るところもドキドキした。なぜかとというと、私たちはノーマンと彼ら両方の秘密を知っているから。見る側としてまたライラたちを味方にしてその建物の秘密を覗いている。
なので、この映画を見る過程には、観客は一部始終何かを逃げようとしたり、何か知ろうとしたりする。また何かを覗いている。マリオンは暗闇で運転するところも、ノーマンはマリオンの死体を処理するところも、何一つセリフもなかったが、黙って見てもワクワクしてたまらない。無論ちっともつまらないと思わない!ようやくその建物に入ったところにも、急に何かが出るか分からずにドキドキするし、真の恐怖の所で音もうまく使われて怖かった。
とくにシャワーシーンの後始末でクロースアップでシャワーやノーマンの手や水などを映すってのは何と無く撮影がうまいなーと感じ!し、モテルの内装などのミザンセンもぴったり。謎もあり、サスペンスもあり、今まで見た一番のサスペンス映画だと思う。
史上最恐。 冒頭の音楽からもう怖い。有名なシャワーシーン、そら有名...
史上最恐。
冒頭の音楽からもう怖い。有名なシャワーシーン、そら有名なるでしょ。ジャネットリーの顔が目に焼き付いて離れません。
セカンドケース、シャワーシーンほど有名ではありませんが、恐怖度にはなんら遜色はありません。
結末、再見の私ですらやはり怖い。初見の方は漏らさないよう要注意です(笑)
モノクロ映像も恐怖をあおる、まさに奇跡の一本。恐怖映画の原点。
今晩寝られるか心配です(笑)
あの当時の衝撃はすごかっただろう!!
今現在たくさんのサスペンスホラーの映画がある中、その原点に戻るというならこの作品は一つとしてあげられるだろう。1960年当時の状況からしたら確かに衝撃的。今はたくさんのどんでん返し系の映画があるから今この作品が新作としてでてもそこまでの評価は得られないだろう。この作品に関してだがストーリーは大きく2つに分かれる。前半と後半では話の内容も主人公も変わってくる。これはなかなか面白いかなぁと感じる。ラストのオチだがこの作品で批判を受ける部分は確かに納得がいかないしオチを読まれないための技としては雑すぎるかなぁと、、、しかしこの作品にはサイコホラーのジワジワくる恐さや殺人鬼の狂気さの表し方も素晴らしかった。あの音もあのシーンも語り継がれているのには納得のいくできだった。
We all little go mad sometime. シャワーシーンが有名なサスペンスの超古典映画。
ヒッチコックを観るのは初めてだったのですが、意外と楽しめました。確かに色々と古いですけど(ビートルズデビューより前の映画!?)、半世紀以上語り継がれるのも納得の作品なのではないでしょうか?
今では予想が付いてしまうオチも、きっと当時観たら本気で衝撃的だったろうなーっと思いつつ観賞。しかしながらオチ等は予想が付いても何かしら引き込まれるパワーを持った作品です。
映画好きなら観とかねば!っという変な義務感で観たのですが普通に楽しめてビックリ( ☆∀☆)ヒッチコックって偉大だったんですねー。
今見ると
名作と呼ばれてる映画ですが今から初めて観る人にとっては恐らく普通のサスペンスホラーとしか楽しめないでしょう。
今となっては有り触れた設定ですので。
しかし俳優達の怪演には今でも魅せられるものがありますね。
初ヒッチコック
最初のほうは主人公の女の不用意さと頭の回転の悪さに少々イライラしながら見ていたんですが、、笑
うまい具合に裏切られました。
実際にあった事件なんですね…
本作が今でも色褪せない理由は、映像と音楽の共同作品として"映画の教科書"てき存在にあるから。
どちらか一方のみの力だけでは、きっと生き残れなかっただろう
何度観てもハラハラドキドキ!
ヒッチコック監督の作品でいちばん最初に観たのが、この『サイコ』です。初めて観た時の衝撃は忘れられません。何度鳥肌が立ったことか...
バーナード・ハーマンが手掛けた曲の数々も、魅力の一つと言えるでしょう。シャワールームでの惨殺シーンでは特に際立っていました。
伏線回収がまぁ見事なんですよ。2回目以降は、また違った楽しみを味わうことができます。
当時としては斬新すぎる宣伝方法(ネタバレ防止のために原作本を買い占めたり)で人々の関心を集め、大成功しました。リアルタイムで観たかった(悲) なんといっても、あの刺激的なクライマックスが恐ろしく、美しい…
全く古さを感じず、むしろ白黒だからこそ表現できる要素がたくさんあります。観る者の想像力に訴えかける演出(カメラワークや編集)が最高にセンス良いです!
監督と作品の運命的な巡り合わせ
不倫相手との新生活を夢見て会社の金を持ち逃げしたOL、マリオン。彼の住む町に向かう道すがら、さびれたモーテルに泊まり、そこで何者かに殺される。その驚愕の犯人とは…!?
アルフレッド・ヒッチコックの1960年の作品。
ヒッチコックの最高峰として知られ、サスペンスやホラーに“サイコ”というジャンルをも築いた記念碑的傑作。
前半は会社の金を持ち逃げして不安定な精神状態のヒロインの動向を描き、不穏な雰囲気を醸し出す。ヒロインを凝視する警官の視線は不気味。
中盤、ヒロインは何の前触れも無く呆気なく殺され、ピンと張り詰めた緊張感のまま驚愕のラストへ。
シャワールームの殺人シーンはヒッチコックの手腕が冴え渡った名シーン。
たかだか1分ほどのシーンに、たたみかけるカット、カット、カットの連続。見る側に息つく隙を与えない。
シャワールームなので勿論ヒロインは裸。しかも刺し殺される。当時の厳しい映倫が黙っている筈がない。
そこでヒッチコックは、振り下ろされるナイフ、絶叫するヒロインの表情アップ、流れる血の連続カットで、直接的な際どい描写を避けて、シャワールームで殺されるというシーンを見事演出している。
バーナード・ハーマンの音楽もより効果を上げている。
(詳しくは映画「ヒッチコック」を)
驚愕のラストは今見ても衝撃的。
ノーマン役アンソニー・パーキンスの怪演も忘れられない。
それにしても、彼にとってこの映画に出演したのは、自らの俳優人生において幸だったのか不幸だったのか。
時々、この作品はこの監督が撮るべくして撮った、と思う事がある。黒澤の「七人の侍」、コッポラの「ゴッドファーザー」、ルーカスの「スター・ウォーズ」、スピルバーグの「E.T.」などなど。無論、ヒッチコックはこの「サイコ」。
たまたまオファーがあっただけかもしれない。単なる偶然かもしれない。しかしそこに、運命的な巡り合わせを感じずにはいられない。
ふざけてんのか?
名作だと言われてるから見ましたが、正直に言って「このシナリオはふざけてるのか」と思いました。
このシナリオは、
①物語の前半と後半で全く違う話になってしまっている。
②さらに、ある人物についての「声」に関して大きな矛盾がある。オチを読まれないためでしょうが、やりかたがアンフェアです。
③一名を除いて前半の登場人物と後半の登場人物が全く関係無い。さらに、話を総括したのは物語中でそれまで一度も登場してこなかった人物。無駄が多すぎる。
良い点としては、「ハラハラする」ことですが、それはシナリオの大筋とは関係無い前半部分でした。オチも読めてたから後半はほとんどハラハラしませんでした。
この映画を賞賛している人は一体何なのでしょうか?失礼ですが私には、「みんなが良いって言ってるから良いに決まってる」という付和雷同型の人間か、あるいは「巨匠の作品だから良い」と言うような原理主義者のように見えます。
同じ「古い映画」という括りでなら「カサブランカ」「紳士協定」の方が良いシナリオです。カサブランカの方が無駄がなく、紳士同盟の方がテーマとそのまとめ方がいい。
魅せる天才の傑作
不気味な音楽とスタイリッシュなシークエンスがマッチするオープニング然り、探偵が殺害されるシーン然り、そして今や伝説と成ったシャワー・シーン然り サスペンス、ミステリー、ホラーの要素を持ったこの傑作だけを観てもヒッチコックがいかに映画表現の幅を拡げたかが分かる。
特にカメラワークの点で才能を見せつけている。
例えば、ベイツが殺害をするシーンは犯人の容姿は女であるという情報は与えるが誰であるかは謎にする取り方。
ヒッチコックは観客に何の情報を与え、また何を謎にすべきかを知っているからこそ観客に取って最高のエンディングを作り出すことが出来るのである。
「めまい」のレビューにも書いたがヒッチコックは観客を意識し、そして"魅せる"ことの天才である。
サスペンスの連続、やっぱり大傑作です
名シーンは時々目にしてましたが、大人になって初めてじっくり観ました。
サスペンスの連続、やっぱり大傑作です。
マリオンが大金を横領し、恋人の元へと逃亡します。
私、この前半をナメてました。恐怖への導入くらいに思ってました、昔観た印象薄かったし。
とんでもなかったです。ハラハラドキドキ。マリオンと共にヘトヘトな気分で、かのベイツ・モーテルへ…。参りました。
最初に観たのは18インチの白黒TV、ドキドキしてじっと見ていられなかった。今回は綺麗な画像で、細かい演出も楽しめました。
中盤からのサスペンスの胃がしめつけられるような緊張感は同じ、引きずり込まれるようにできてるんですね。
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