サイコ(1960)のレビュー・感想・評価
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脚本の大勝利
DVDにて初見。面白かった・・・。未観の人は、絶対に前情報一切なしで観てください。約束してください。
シナリオがとてもとてもとっても良くできており、あくび一つすることなく、文字通り釘付けになりました。
ヒッチコックと言えば、変態的な変な、通向けの映画を作ることで有名(?)ですが、本作は僕みたいな普通の人(自称)が観ても普通に面白かった。ただし、前情報は一切れずに!
ジャネット・リーが主人公かと思いきや、そうじゃなかったん!?・・・と、物語は思わぬ方向へ向かいます。この振り回される感じがこの映画の最大の魅力なので、前情報は一切入れずに。
映画史に残るあの「シャワーシーン」を経て、ラストはちゃんとしたヲチで締めくくられます(ちゃんとしないヲチで締めくくられていたのがアンダー・ザ・シルバーレイクでしたが・・・)。
僕は完全に騙されました。完敗です。
あと、オープニングクレジットがめっちゃカッコイイ。デパルマやスコセッシの映画を彷彿とさせます。このオープニングを観ただけで、良い映画だな!と思えます。
『ヒッチコック』も合わせて観ると楽しい
みんな大好きヒッチコック。原作未読。
例のシャワーシーンだけは何度も見たことがあるが、映画本体は初観賞。
仕掛けもさることながら、カメラワークなど撮り方もどれだけの影響を後世に与えたことだろう。
少し前に観た『ヒッチコック』のおかげで余計に楽しめた。
「パラマウント」のマークが出るだけで、プー、クスクスとなってしまう。
ベイツ・モーテル
ヒッチコック史上最高の構成
この1週間毎日ヒッチコックの映画を観ているが特にサイコとレベッカが良かった。
ストーリーの構成と話の持って行き方が両者ともにずば抜けて素晴らしい。
ヒッチコック監督が1960年に当時宣伝で上映中の途中入場を一切お断りにし、最初から最後までこのエンターテイメントを楽しんでもらうのにはこのような素晴らしいストーリー構成が原因であるのにも納得である。
ストーリーの始め、主人公は女性であるとあたかも思わせるが、途中からスポットライトの当て方が変化し、モーテルの青年と秘密の母親にと向けられる。
そして最後まで観ている者に母親は生きていて彼女がやったと思わせる。それを巧みな映像と編集、人々を惹きつける力によってサイコの世界観に魅了され映像と一体になる。
こんなにも映画に入り込み、その世界を体験しているようにも感じさせる素晴らしい映画はあまりない。
素晴らしい脚本家、素晴らしい監督によるサイコ。
この映画で1番有名なシャワーのシーンはナイフが突き刺さる度にカットが入り、カット、カット、カット、そのカットのすべてを利用して女性をナイフで切って行く。素晴らしい映像と編集技術である。
実際にサイコに登場するノーマンとその母親が住む屋敷があるハリウッドのスタジオを訪れたことがあるが雰囲気はまさしく映画そのもので、何とも悍ましく負のオーラ全開。
この映画が醸し出す負のオーラとサイコキラーな感じ。それに伴い、その雰囲気を生かした音楽そのすべてが素晴らしい。
15年ぶりに観ました
怖くて少し複雑でした
怖い一方最高のサスペンスにであったワクワク感が半端ない
全体的な構成はすごかった。
もともと女主人公と思った女性は犯罪を起こし、途中で思わぬところで殺されてしまう。
彼女はお金を盗んだこと私たちは知っているが、彼女を怪しく思う警察は知らない。車を乗り換える従業員は知らない。お金を盗まれた彼女の会社の人も知らない。
この部分には、私たちは彼女の秘密を共有している。なので彼女が逃走してる最中に、私たちもその秘密が暴露されないように祈っている。とくに土砂降りの雨の中運転する彼女のクロースアップされた顔を見て彼女に同一化されるのも当然。感情移入ってことだ。
一方、モテルで起きたこと、あの有名なシャワーシーンももちろん含め、全て私たちも知っている。彼女が殺された全過程は私たちは知っている。このところから、観客の経験したことは、犯人のノーマンと同じことになる。この時点で私たちはそのモテルの秘密を知るようになるが、女主人公を追ってきた探偵さんは知らない。
探偵さんはここで初めてノーマンの母のことを問題化し、その問題を観客に提起する。きっかけは何かというと、彼はノーマンの母は全ての鍵を握っていると誤って疑うから。でここで観客も初めて視線をノーマンの母に映す。前にもその母は精神的な病気があるとノーマンとマリオンの談話から知ってモテルの後のその建物を知ったが、気にはしなかっただろうと思う。
探偵のアーボガストの死で、私たちは初めてノーマンの母に注目する。彼はその建物に入ったばかりで急に殺されたおかげで私たちもこれ以上その建物の中身を知る機会を失う。
ここまで、つまり私たち観客は、最初の事件全過程を知っているが、この後さらに大きくなる謎を解くために今の主人公=マリオンの姉ライラ及び彼氏のサムと真相を追求するしかない。=私たちはアーボガストの死の過程を見たが、今気になるのはその建物。ノーマンの母のこと。好奇心をさらにそそったのは警察官からの話。彼の母はすでに何年前かで死んだはず。
ライラとサムは夫婦に装ってモテルに入るところもドキドキした。なぜかとというと、私たちはノーマンと彼ら両方の秘密を知っているから。見る側としてまたライラたちを味方にしてその建物の秘密を覗いている。
なので、この映画を見る過程には、観客は一部始終何かを逃げようとしたり、何か知ろうとしたりする。また何かを覗いている。マリオンは暗闇で運転するところも、ノーマンはマリオンの死体を処理するところも、何一つセリフもなかったが、黙って見てもワクワクしてたまらない。無論ちっともつまらないと思わない!ようやくその建物に入ったところにも、急に何かが出るか分からずにドキドキするし、真の恐怖の所で音もうまく使われて怖かった。
とくにシャワーシーンの後始末でクロースアップでシャワーやノーマンの手や水などを映すってのは何と無く撮影がうまいなーと感じ!し、モテルの内装などのミザンセンもぴったり。謎もあり、サスペンスもあり、今まで見た一番のサスペンス映画だと思う。
史上最恐。 冒頭の音楽からもう怖い。有名なシャワーシーン、そら有名...
あの当時の衝撃はすごかっただろう!!
今現在たくさんのサスペンスホラーの映画がある中、その原点に戻るというならこの作品は一つとしてあげられるだろう。1960年当時の状況からしたら確かに衝撃的。今はたくさんのどんでん返し系の映画があるから今この作品が新作としてでてもそこまでの評価は得られないだろう。この作品に関してだがストーリーは大きく2つに分かれる。前半と後半では話の内容も主人公も変わってくる。これはなかなか面白いかなぁと感じる。ラストのオチだがこの作品で批判を受ける部分は確かに納得がいかないしオチを読まれないための技としては雑すぎるかなぁと、、、しかしこの作品にはサイコホラーのジワジワくる恐さや殺人鬼の狂気さの表し方も素晴らしかった。あの音もあのシーンも語り継がれているのには納得のいくできだった。
We all little go mad sometime. シャワーシーンが有名なサスペンスの超古典映画。
今見ると
初ヒッチコック
何度観てもハラハラドキドキ!
ヒッチコック監督の作品でいちばん最初に観たのが、この『サイコ』です。初めて観た時の衝撃は忘れられません。何度鳥肌が立ったことか...
バーナード・ハーマンが手掛けた曲の数々も、魅力の一つと言えるでしょう。シャワールームでの惨殺シーンでは特に際立っていました。
伏線回収がまぁ見事なんですよ。2回目以降は、また違った楽しみを味わうことができます。
当時としては斬新すぎる宣伝方法(ネタバレ防止のために原作本を買い占めたり)で人々の関心を集め、大成功しました。リアルタイムで観たかった(悲) なんといっても、あの刺激的なクライマックスが恐ろしく、美しい…
全く古さを感じず、むしろ白黒だからこそ表現できる要素がたくさんあります。観る者の想像力に訴えかける演出(カメラワークや編集)が最高にセンス良いです!
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