サイコ(1960)のレビュー・感想・評価
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あの独特な音楽。 ソウル・バスのタイトルバック。
何度もパロディになるくらい超有名なシャワーシーン。
その後の瞬きしない目のアップ。
車が沼に沈みかけて、一旦止まる。
探偵が階段を登った時の俯瞰ショット。
階段から落ちる探偵。
地下室で悲鳴を上げて電球が揺れる演出。
手があたって揺れる電球が写すベイツ夫人の顔。
3回目でも面白い。
探偵がベイツモーテルに寄った後に公衆電話で報告する相手が、雇い主の社長ではなくてマリオンの恋人や妹ライラが待機する雑貨店なのが少し不思議に思ったが、土日は不動産会社が休みなのだろうか?
カメオ出演するヒッチコックは今回、開始約7分後のマリオンが事務所に出勤した際、事務所の外でウェスタンハットをかぶって立っている人。
馬場康夫と三谷幸喜がこの映画について対談してるので久しぶりに鑑賞。
映画を作るのがうますぎる
「サイコ」か「めまい」?
ヒッチコックの作品には「めまい」推しと「サイコ」推しに分かれるのをご存知でしょうか?(←そんなの無いよ❗️)「めまい」は批評家からは大絶賛で映画ベスト10には必ず入ってる名作でもあります。F・トリュフォーは、この映画を好んでいるのは有名ですが他にもB・デパルマもこの映画にオマージュを捧げた映画「愛のメモリー」を撮っています。午前10時の映画祭で「めまい」を観ましたがJ・スチュアートがサンフランシスコをぐるぐる廻ってるだけじゃないの?
飛んで飛んで廻って廻って廻る〜🎵(円広志)
すみません「めまい」推しの方🙇
私は断然「サイコ」推しで、この映画関連の本を
買ったりA・ホプキンス主演の「ヒッチコック」は何回も観ました。(ディズニーch)あとNHK-BS「アナザー・ストーリー」でもサイコの映画を取り上げておられました。
この映画はD・W.・グリフィスやJ・R・ゴダールが映画に革命を起こしたように位置する映画だと私は思います。(←おいおい言っちゃたよ💦)
物語中盤の予想もしない展開は後の作品に多大な影響を与えました。
Q・タランティーノ「パルプフィクション」は、この作品をベースにしていますし私見ですかS・キューブリック「フルメタル・ジャケット」の構成は、この作品無くして生まれなかったとも言えます。
ヒッチコックが、こんな冒険ができたのはTV「ヒッチコック劇場」を手がけた功績と映画会社の無理解。
「こんな脚本に金出せないよ〜、自分でお金出すんなら好きにしていいよ」
ヒッチコックの邸宅(ビバリーヒルズかな?)を担保に映画を製作しました。とりあえずヒットして良かったですね。
あと、この映画は水洗トイレで水が流れるシーンが初めて撮られたエポックメーキングな映画とも言われます。今の私達にすれば何のこっちゃ!?ですよね。
当時の映画撮影は、ほぼスタジオの中で行われていましたので撮影が済めば直ぐに取り壊さないといけません。そこに水道管なんか取り付ける余裕なんてありません。ハリウッドは水廻りのシーンは舞台として使っても日常的に使用されるシーンは飛ばしてました。それを考えるとシャワーシーンは挑戦ですよね。
私は実際のモーテルでロケして撮ってるものだと思いました。スクリーンで観るとシャワーシーンのジャネット・リーの瞳に引き込まれそうになります。うーむ、これこそ「めまい」的ですね。
今見ても衝撃
サスペンス映画の傑作。カメラワークが凄すぎる。
初めての白黒映画。
中盤の展開は知ってたけど、それでも面白かったです。
オープニングから超オシャレで最高。
さらに最初からスリリングな展開で引き込まれる。
車でのシーンや、中古車の店のシーンはスリル満点で画面から目が離せない。
その後のシーンもずっとスリリングで飽きさせないです。
中盤以降の探偵とノーマンとの会話シーンはいつノーマンが暴れ出すのか分からないスリルがあり、また目が離せません。
あと印象的だったのは、
階段を使ったカット。
途中から僕はお母さんいなくて幻覚なんじゃないかと予想していまた。
そして中盤カメラが階段をゆっくりと登っていき、
その間お母さんとノーマンの会話が聞こえる。
その間僕は画面に釘付け、
その後階段を上から見下ろすようなカットになった時、
お母さんを抱えてノーマンが部屋から出てくる。
実際に生きてるとしたらどうなるんだろうとさらに引き込まれる。
最後の2人でノーマンの家に乗り込むシーンも、階段の裏に隠れるシーンも2人の表情を1つの画面で観れてさらに緊張感が増したし、
地下室に行った後のお母さんを振り向かせるシーンは、
タメがすごいあるから緊張感があって最後まで目が離せず、凄いなと思いました。
1960年の白黒映画だけど今観ても面白いし、
会話劇の所でこんなに引き込まれるのは本当に凄かったです。
ラストカットも衝撃的で最後の最後まで本当に面白かったです。
映画の父
すんごい今さら鑑賞。 もちろんちゃんと面白いし、色んな映画への影響...
「サイコ」パスと「サイコ」ロジー
映画史に残って当然
会社の金を持ち逃げしたマリオンは、逃走中にベイツモーテルに宿泊。モーテルのはなれで母と暮らしていたノーマンが、受付対応をする。しかし、その夜マリオンは殺されてしまう。マリオンが行方不明になり、妹のライラが探偵に捜索を依頼するが。
久しぶりの観賞。アンソニー・バーキンス、ジャネット・リーの二人があまりに目立っていて、ほぼ二人だけで物語が終始していた印象を持っていました。意外に早い段階で殺害されていたんですね。逃走、殺害、捜索の三部構成で、物語としては真相解明である後半がメインで、ベラ・マイルズが主役のはずでは。怖さはあまりないけど、音、音楽、演出、演技と、とても印象に残ります。
娘二人(高3)にも、見せました。「あの音楽覚えてる?」「ニモ!」幼い頃何度も観たので、覚えていました。
剥製が趣味のノーマン・ベイツは、漫画「ゴールデンカムイ」のある登場人物のモデルだな。
めちゃくちゃ怖い、とんでもなく怖い
シャワーシーンしか知らない、ネタバレ完全なしの状態で観れてよかった!序盤は主人公の動向も怪しくて主人公が精神疾患オチ!?と思ったり、BGMや演出も相まって追ってくる警察も怖いし、男に剥製にされる!?からのおばあちゃん!?からのなるほど!!!の展開に見事に翻弄され、しっかり楽しめました!
初のヒッチコック作品鑑賞でしたが、他の作品も追わなくちゃってくらい面白くて、ヒッチコック節であろうカメラのアングルや人間のドアップの絵、BGM等々、きっとこの古典をなぞっていまのホラーやサスペンスたちは成立しているんだななんて思いました!
一つだけ、シャワーシーンが有名というこが頭にありすぎて、期待しすぎていて、ええ!?リアリティがない!!と驚きました!笑
女が死んでからは、「こっからどう面白くなんだろ…」とちょっと心配(何様?笑)だったけど、女が死んでからの展開の方がよっぽど怖くて読めなくて面白かった!!
あと、車に沈んでくれ〜沈んでくれ〜ってやってるのがちょっと面白かった!笑
ハエ1匹打てない者による殺人
前半は4万ドルの逃亡劇、後半は殺人犯探し。
白黒であることに最初はなれない。しかし内容の良さにそんなことは気にならなくなる。
殺人シーンの鬼気迫るようなBGMは圧巻。
私立探偵ニキは洞察力もホウレンソウも優れてるのに、刺されない前提で行動してるからそこだけはダメだ。まぁノーマン(犯人)が引きこもりみたいなクセして戦闘力高いのはすごい。2キルしてるし。
サイコって、サイコパス(日本語英語の社会性のないやつとか怖いやつ)の事だけだと思ってたけど、この映画では心理とか精神異常者の事も含んでるんだと思う。
白黒映画だが、内容は現代映画に太刀打ちできるようなモノで、古さやチープさを感じない。最近の映画は長いんで、1時間40分くらいで見れる名作なんで、(2倍速で映画見てるお前らが好きなタイパで言うと)お得です。
ノーマン・ベイツが好きな曲がベートーヴェンの『エロイカ』とは!♥
ベイツ・モーテルの裏の母屋が嵐が丘の『Wuthering Heights』に重なって印象に残った。
その他には江戸川乱歩の『屋根裏の散歩者』や同じ監督の『裏窓』とかの延長にあるのだろうと感じた。
この映画は多分2回目の鑑賞だが、この映画の初見時は『マセガキ』になる前の本当のガキだったはずだ。とんでもない物を見たと思った。今回は多分2回目だと思うが、壁にかかる1号室のもう一つの鍵が気になった事を思い出した。当たり前なんだけど、モーテルってそんな所だと思ったんだと記憶する。
さて、その後、マセガキは『コレクター』と言う映画を月曜ロードショーで見て、完全に性に目覚めた。勿論、解離性同一症を患ってしまった訳では無いが、この映画とコレクターがトラウマの如く、暫くの間僕の心に宿る事になった。勿論、母親も父親も元気だったし、明るく健やかに育ったつもりだ。
ところで、
ヒッチコックはどこにカメオ出演している?最初の店の窓の外にいる初老の人だろう♥
これが映画
こんなにも娯楽的で面白いエンタメなのに、ヒッチコックの作家性がすごく色濃く出ている、まさに芸術作品でもあり、そんな映画に根性を叩き直されたような気持ちがした。
昨今の映画は、漫画や小説の実写化や元から人気のあるIPなどが、大衆向けのエンタメとして制作され、オリジナル脚本や独自の演出を貫く映画はインディーズなどで、作家性の強い作品としてコアなファン向けに公開されていると思う。
しかしそんなジャンル分けされた現代の映画産業や批評家・鑑賞者達の見方を一蹴りするように、ヒッチコックはエンターテインメントとして作家性を存分に発揮している。
この感覚は黒澤明の映画を見た時と近い。「羅生門」を見た時、そのエンターテインメントとしての出来栄えと作家性に強い衝撃と感動を覚えた。それと同じ感覚が、サイコを見終えた時に私に訪れた。
またこの映画は、王道の枠組みにも囚われていない。
三幕構成はシド・フィールドが提唱したシナリオの最も美しい形として、映画制作者の間では広く知れ渡っていると思うが、サイコのシナリオを三幕構成に当てはめることはできるだろうか?私はできなかった。
しかしそれでも、とても面白い。序盤は女が盗んだ大金をちゃんと持って逃げ切ることができるのかという緊張感で、画面に釘付けになりながら見ることが出来た。不気味な警官なども非常に良い。しかし急転して、女は何者かに殺されモーテルの店主がその何者かをかばい始めることで、店主は殺人を隠し通すことが出来るのか?という問と、探偵や女の家族たちは犯人を見つけることができるのか?という2つの問が新たに現れる。序盤の大金から内容は一気に変わっているのだ。
そしてサイコは群像劇でもないように思う。1つの事件を1つの時間の流れの中でシンプルに描いているのに、キャラクターもごちゃつかず、しかし沢山出てくるので満足感が得られる。
しかし、根底にあるテーマや1つの雰囲気のような物は変わることなく途切れることなくあるようにも感じる。縦横無尽にキャラクターを動かしストーリーを動かしながら、統一感のある映画として完成させているこの技術こそ、作家性であるのだろう。
アメリカを車で旅行することがあっても、片田舎のモーテルにだけは泊まりたくない‼️
アルフレッド・ヒッチコック監督の最高傑作‼️ではありません‼️でも一番有名な監督作品かもしれません‼️多重人格やマザーコンプレックスという言葉を、映画の常識とした作品でもあります‼️そしてやっぱり、シャワーシーンの事を言わないわけにはいかないんです‼️マリオンがシャワーを浴び始める‼️カーテン越しの人影‼️シャワーヘッドから吹き出す水‼️そして肉切包丁のスイングとともに、鋭く耳の奥をつんざくバーナード・ハーマンの音楽‼️マリオンが死んだ後の眼球のアップ‼️たった45秒で映画の歴史が変わったし、スプラッター映画が生まれるきっかけになったと言われています‼️この映画のノーマンという役のためによくも悪くもその後の人生が変わってしまったアンソニーパーキンス‼️ラストカットの彼の表情は映画史に残る薄気味悪さですね‼️でもこの作品というか、ヒッチコック監督の本当に凄いところは、その語り口でしょう‼️大金を持ち逃げしたにもかかわらず、観る者の気持ちをヒロインに共感させてしまう話術‼️サングラスの警察官がホントに怖いんです‼️そして殺人現場の後始末を一生懸命するノーマン(なかなか車が沼に沈まなくて観てる方もハラハラ、イライラする)に感情移入させてしまうその語り口‼️本当にヒッチコック映画は深いし、偉大だし、そして何よりメチャクチャ面白い‼️
時代を考えれば★5を付けざるをえない大傑作
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