コンペティション(1980)
劇場公開日:1981年4月18日
解説
ピアニストになるために青春のすべてをかけてきた青年と少女のコンクールをめぐっての競争心と恋の葛藤を描く。製作総指揮はハワード・パイン、製作はウィリアム・サックハイム、監督は「ロンゲスト・ヤード」などの脚本を手がけたジョエル・オリアンスキー。オリアンスキーとウィリアム・サックハイムの原案を基にオリアンスキーが脚色。撮影はリチャード・H・クライン、音楽はラロ・シフリン、編集はデイビッド・ブルーイットが各々担当。出演はリチャード・ドレイファス、エイミー・アーヴィング、リー・レミック、サム・ワナメイカー、ジョセフ・カリ、タイ・ヘンダースン、ビッキー・クリーグラー、フィリップ・スターリング、アダム・スターンなど。
1980年製作/アメリカ
原題または英題:Competition
配給:コロムビア映画
劇場公開日:1981年4月18日
ストーリー
第23回中西部ピアノ・コンペティション(コンクール)に3位で入賞したポール・ディートリック(リチャード・ドレイファス)は、サンフランシスコで開かれる最も権威あるヒルマン・ピアノ・コンペティションでの19回目の挑戦に賭けていた。ピアニストになるために青春のすべてをかけてきたポールは、もう30歳を迎えていた。参加資格は30歳までなのだ。この最後のチャンスに失敗すると、彼はピアニストを諦め、音楽教師への道を歩む他ないのだ。しかし、彼に夢を託してきた父親(フィリップ・スターリング)も病弱でもうあまり長くは働けず、自分の腕にかかっていると思うとポールの気は重かった。サンフランシスコには、各国から選ばれた12人の若者たちが揃い、決戦日をめざして練習に励んでいた。その中に美しい娘ハイディ・スクーノバー(エイミー・アーヴィング)がいた。いくつかのコンクールでポールと顔を合わせていた彼女は彼に親しげに声をかけるが、それを冷たくあしらうポール。彼にとつて、今、ピアノ以外に気をとられることは禁物だったのだ。そして、まず6人の決勝出場者が決まり、ポールとハイディの他に、ソ連から来た16歳のタチアナ(ヴィッキー・クリーグラー)、芸能タレントとして売り出そうとこの場を利用する野心家ジェリー(ジョセフ・カリ)、黒人の金持ちでイタリアに住むマイケル(タイ・ヘンダースン)、カナダから来たマーク(アダム・スターン)らがいた。タチアナのピアノ教師が亡命をはかり、そのショックで彼女が倒れたため大会が1週間延期された。決勝日と音楽教師の面接の日が重なってしまったポールは悩み、やりきれない気持ちのままハイディを訪ねた。泣きながら悩みを告白するポールを、ハイディはやさしく抱きしめた。しかし、ハイディのピアノ教師グレタ(リー・レミック)は、彼女にポールに恋してはいけないと激しく忠告した。グレタも、若い頃同じような経験から苦い思いを味わっていたのだ。悩む彼女に今度はポールが言った。どちらが勝ってもいっしょにいようと。しかし、それはアンドルー・アースキン(サム・ワナメーカー)の指揮のもとですでに決勝曲、ベートーベンのピアノ協奏曲5番変ホ長調皇帝を完璧に弾き終わって絶大な拍手を受けていたポールの優位な立場からの言葉だったのかもしれない。運命の日、ハプニングから、予定曲を返上してプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番ハ長調を見事に弾いたハイディは、ポールを破って優勝した。喜ぶハイディに、しかしポールの言葉は冷たかった。その夜のパーティ。優勝したにも拘らずポールの不在で沈んでいるハイディの前に、1度は帰る決心をして車に乗った筈のポールが微笑みながら現われるのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョエル・オリアンスキー
- 脚色
- ジョエル・オリアンスキー
- 原案
- ジョエル・オリアンスキー
- ウィリアム・サックハイム
- 製作総指揮
- ハワード・パイン
- 製作
- ウィリアム・サックハイム
- 撮影
- リチャード・H・クライン
- 音楽
- ラロ・シフリン
- 編集
- デビッド・ブリューイット
- 字幕
- 岡枝慎二
受賞歴
第53回 アカデミー賞(1981年)
ノミネート
編集賞 | デビッド・ブリューイット |
---|---|
主題歌賞 |
第38回 ゴールデングローブ賞(1981年)
ノミネート
最優秀作曲賞 | ラロ・シフリン |
---|