コングの復讐
解説
「キング・コング(1933)」の続編で同じスタッフによって製作されたものである。主役も同じくロバート・アームストロングで、「わたしのすべてを」のヘレン・マックを始め、フランク・レイチャー、ジョン・マーストン、ヴィクター・ウォン等が助演している。わが国では松井翠声が日本語で解説を加えた日本語版として提供される。
1933年製作/アメリカ
原題または英題:Son of Kong
ストーリー
南海の涯、骸骨島から苦心の結果捕え来ったキング・コング(1933)が、散々ニューヨーク市中を暴れ廻った末に、摩天楼上から墜落、非業の最後を遂げたので、一番困ったのはこの破天荒の見世物で一儲けしようと企んだ冒険家のカール・デンハムである。見事アテが外れたばかりか、コングが破壊した建物、鉄道、踏み潰された人達の遺族から、種々な告訴をされて進退谷まったので、骸骨島以来の仲間エングルホーン船長と東洋の或る港まで逃げのびて来た時、偶然の機会からデンハムは父親をヘルストロム船長に殺されたサーカスの歌手ヒルダと親しくなった。このヘルストロム船長というのは、嘗つてデンハムに骸骨島の地図を呉れた男で、ここで運命の皮肉というか、デンハム一行と再びめぐり遇った。そして今度は骸骨島には太古の住民達が秘した財宝が沢山あることを物語った。そこでデンハムとエングルホーンとヘルストロムは骸骨島に今度は宝物を掘り出しに再び出かけることになった。ヘレンはデンハムの好意で船中に潜んで同行した。着くと彼等は例の巨獣怪鳥の棲む、コングの故郷へとボートを寄せて上陸した。デンハムとヒルダは、奥深く進む中に流砂の穴に陥ちてもがいているコングの息子に出会い二人は、協力して大木を落してやり小コングの命を救った。その好意が通じたのか小コングは二人を護るようについて廻り恐竜が襲った時も、コングより巨大な熊とも決死奮闘して二人を危難から救ったばかりか、石壁を崩して財宝の在所まで偶然乍ら教えて呉れた。就中二人を驚したのは拳よりも大きいダイヤモンドであった。卑怯なヘルストロムは、これを盗んで自分だけボートで逃げようとしたが、その時鎌首だけでも百呎もある海蛇が現れて彼を一呑みにして了った。此時怪しい地鳴りが一きりあったと思ううち骸骨島は物凄く震動した。海底に大地震が起ったのである。そして骸骨島は次第に海中に没し始める。一同は辛じてボートに乗り移る。デンハムが波にさらわれると突如コングが現れ、彼を掌に乗せてボートまで運ぶ。その瞬間コングは海底の岩に足をはさまれ、身動きが出来なくなる。水は怖ろしい勢で増し、間もなく彼の姿は全く海中に没した。一夜は明けて海面は静まった。ボートは間もなく汽船に発見されデンハム、ヒルダ等は救われた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アーネスト・B・シューザック
- 原作
- ルース・ローズ
- 撮影
- エドワード・リンデン
- ヴァーノン・ウォーカー
- J・O・テイラー
- 技術顧問
- ウィリス・オブライエン
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Robert_Denhamロバート・アームストロング
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Hildaヘレン・マック
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Englehornフランク・レイカー
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Helstromジョン・マーストン
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Chincre Cookヴィクター・ウォン
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MickeyLex Kohlmar
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Redエド・ブラディー