劇場公開日 1969年4月26日

「少年から青年への通過点を描くフランス映画の繊細さ」個人教授 Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)

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3.5少年から青年への通過点を描くフランス映画の繊細さ

Gustavさん
2020年4月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、TV地上波

コレット原作クロード・オータン=ララ監督の「青い麦」に繋がるフランス映画得意の青春恋愛の´60年代を象徴する作品。ナタリー・ドロンとルノー・ベルレーが主演して人気スターになり、フランシス・レイのテーマ曲がヒットした。五月危機直前の制作と思われるが、学生運動などの政治社会的側面は省略され、高校男子と年上の女性の切なくも情熱的な恋の顛末が繊細に描写されている。ある意味、青春の通過点を共有する普遍性に意味があった時代の最期かもしれない。´70年代に起こる表現の自由により、恋愛映画の姓描写が解放されるに従って、題材としては陳腐なものになってしまった。
主人公オリビエの高校生活の描写がいい。友人やお手伝いさんとの関係性も丁寧にスケッチされて、高校の授業風景も写実的で興味深い。哲学の授業が”ゼノンのパラドックスの二分法”というもので、オリビエは全く興味を示していないが、A地点をオリビエ、B地点をフレデリックに当てはめると、意味深な解釈が出来る。ベルレーは青春スターの扱いで、けして演技派ではないが、このオリビエ役はとてもいい。別れを覚悟した憂いの表情に小雨が降り注ぐ名ラストシーン。ナタリー・ドロンはアラン・ドロンのパートナーとしての見られ方だったが、このはまり役で一気に人気スターになる。一年後アラン・ドロンと別れるが、その後の発言に(結婚には失敗したが、離婚には成功した)とあった。フレデリックが言いそうなセリフではないか。

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Gustav
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