高原児(1947)
解説
「恋愛手帖」のデニス・モーガンと「失われた週末」のジェーン・ワイマンが「ハリウッド玉手箱」のジャニス・ペイジと共に主演する1947年作品及び「シエラ・マドレの宝」のブルース・ベネットで「いちごブロンド」「鉄腕ジム」のラオール・ウォールシュが監督したもの。原作はボール・I・ウェルマンで、アラン・ルメイとテームズ・ウィリアムソンが協力脚色した。助演は、「カンサス騎兵隊」のアラン・ヘール、「栄光の都」のアーサー・ケネディ、ジョン・リッジリー、バートン・マクレーンのほか、かつての西部劇スタァ、トム・タイラー、ボブ・スティール等の面々で、撮影は「我が心の歌(1942)」のシド・ヒコックスが指揮し、音楽はマックス・スタイナーが作曲した。
1947年製作/アメリカ
原題または英題:Cheyenne
ストーリー
ワイオミングがまだアメリカ合衆国の1州となる以前のこと。ララミーの町にジム・ワイリーという賭博師が入り込んで荒かせぎをしていると、私立探偵のヤンシーがカンサスから訪ねて来た。ワイリーに殺人の容疑があるから拘引するという。ただし、今駅馬車強盗として問題の「詩人」を生殺の如何を問わず、捕まえれば古い容疑は忘れてやり、2万ドルの賞金もやるという。その「詩人」はシャイアンの町にいる形跡があるというので彼はシャイアン行の駅馬車に乗る。相客はアンと名乗る上品な婦人と、エミリーという職業婦人であった。馬車は途中で強盗に遭ったが「詩人」ではなくサンダンス小僧を頭目とする一味で、馬車に積んであった紙幣の箱は空っぽで、詩を書いた1片の紙が入っていた。ジムは多勢に1人、ララミーでかせいだ千ドルを奪われた。シャイアンの酒場ではエミリーが歌っていたが、強盗の一味を見つけ追跡して行きサンダンスに殺されるところを、アンに救われる。アンは彼が詩人で自分の夫だといったのである。そこで2人は表面夫婦を装おわねばならなくなる。さてアンは事実詩人の妻であった。詩人はエド・ランダースというウェルズ・ファーゴ輸送会社社員であったのだ。サンダンス一味はジムを詩人と思い、大仕事の分け前を要求していたが、シャイアンの町を出はずれた山中のあばら屋で争いが始まり、好運に恵まれてジムはサンダンス一味をことごとく倒してしまった。シャイアンのシェリフ代理ダーキンは、この報に喜んだがジムが何者かを知らず怖れる。ランダースは其奴が詩人だろうとたきつける一方、高跳びを計画してエミリーを口説き落として同行を約させる。アンは次第にジムに心をひかれランダースと離婚する気になっていた折柄、彼がエミリーを道連れにして、自分を置去る置き去るつもりであることを悟り、知らぬ顔でエミリーと同じ駅馬車に乗る。ランダースはジムをダーキンに捕えさせて安心し、単騎別行動をとり駅馬車の先まわりをする。ジムは巧みにダーキンの手を脱し、アンとエミリーの乗った駅馬車に乗るが、ダーキン等が追跡して来たので、馬車から馬に乗り移って逃げる。翌朝2人の女を乗せた駅馬車は、ランダースに襲われるがジムが現れてランダースは負傷する。折柄スレ違いに来た駅馬車に乗って来たヤンシーに「詩人」ランダースを渡したジムは、賞金2万ドルを手に入れた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ラオール・ウォルシュ
- 脚色
- アラン・ルメイ
- テームズ・ウィリアムソン
- 原作
- ポール・I・ウェルマン
- 製作
- ロバート・バックナー
- 撮影
- シド・ヒコックス
- 音楽
- マックス・スタイナー