劇場公開日 1989年12月9日

「【お互いに惹かれ会っているのに、好きと言えないメンドクサイ男女の11年間の関係性の変遷を描いた恋物語。だが、観る側に対しての焦らしシーンの数々がこの作品の真価なのである。】」恋人たちの予感 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【お互いに惹かれ会っているのに、好きと言えないメンドクサイ男女の11年間の関係性の変遷を描いた恋物語。だが、観る側に対しての焦らしシーンの数々がこの作品の真価なのである。】

2023年2月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

ー 今作の随所で、齢を重ねた様々なご夫婦が、馴れ初めを語るシーンが挟み込まれる。素敵な構成である。-

◆感想

・サリー(メグ・ライアン)とハリー(ビリー・クリスタル)の最初の出会いから、徐々に二人が想いを募らせていく過程の描き方が面白い。
ー お互いに気が無く、NYへ仕方なく一緒に車で行った・・。-

・”友達なら良いけれど、恋人は・・”等と言いつつ二人は別の相手と付き合ったり、結婚したりするが直ぐに別れてしまう。
ー ”アー、面倒臭い人たちだなあ・・。好きって言えば良いじゃん!”
  だが、この観る側に対しての焦らしがこの作品の真価なのである。-

・”私、寂しいの・・。僕も寂しいんだ・・。”でメデタク結婚などという、ありきたりなストーリーではないのですよ、今作は。

・フツーの喫茶店で、二人でサンドイッチを食べている時に、サリーがハリーとの結婚観の違いから周りのお客さんがぎょっとして振り返るエクスタシー演技には大笑いである。

<ホント、メンドクサイ男女だが、ラストの大晦日のパーティでの寂しい思いを抱えているサリーの元へ、一人寂しい大晦日を送っていたハリーが走って来て、サリーから涙ながらに”大嫌い!”と言われながら交わすキスシーンは、矢張り良いのである。
 そして、サリーとハリーがそれまでの齢を重ねた夫婦と同じアングルで嬉しそうに、結婚について語るシーンも良き作品である。>

NOBU