「素晴らしき哉、人生‼️」恋はデジャ・ブ 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしき哉、人生‼️
「恋はデジャ・ブ」‼️タイトルからしてコテコテのロマコメを想像してしまいますが、とんでもない‼️この作品はフランク・キャプラ監督の「素晴らしき哉、人生!」に匹敵する一人の男の成長物語であり、人生のドラマです‼️哲学的な香りもプンプン‼️テレビ・キャスターのフィルは、ある時、自分が同じ日を何度も繰り返していることに気づく。過去の過ちをやり直せることをアドバンテージとし、彼は、理想の女性リタを口説き落とすための策略を練る・・・。とにかくビル・マーレイ扮するフィルがメチャクチャ嫌な奴‼️高慢で自己中心的で根拠なしの自信家‼️おまけにビル・マーレイですから、ハンサムじゃないし、ヘアスタイルがヘアスタイルだし。そんなフィルが毎日同じ日を繰り返し、失敗や自分のダメな部分を一日一日改めていくことでどんどん魅力的になっていく‼️最初は町で見かけた美人やリタを口説くため、そしてその日のうちに死ぬことが自分にだけはわかっているホームレスを助けるため‼️何度リタにひっぱたかれたか❓何度絶望し自殺したのか❓何度ホームレスを助けられなかったのか❓何度失敗しても同じ2月2日の朝に目覚め、今度は失敗しないように、同じことを繰り返さないように奔走するフィルの姿‼️ホント胸が熱くなります‼️そんな彼が同じベッドで眠るリタに愛を囁く姿、パーティーでピアノを演奏する姿、"独身男のオークション" で恥ずかしそうに舞台に上がる姿に魅了されない人がいるのでしょうか❓リタ役のアンディ・マクダウェルもこの上なく魅力的で、"独身男のオークション" で競り落としたフィルに手を差し出す姿の美しいことといったら‼️そしてテレビ局のカメラマン・ラリー役クリス・エリオットのコメディアンぶりも素晴らしく、フィルと同じく "独身男のオークション" に上がり、2人組の老婆に落札される彼の姿は、哀しくもホント可笑しい‼️そして、朝、ペンションの部屋を出たときに出会う男性や、ペンションの従業員の中年女性、保険のセールスマン "馬面のネッド" みたいな脇のキャラ達もみーんな魅力的‼️この作品は一見バカげたロマコメのようでいて、人間の内面にある本当の美しさとは?人生の意味とは何なのか?という哲学的なクエスチョンを真剣に考えさせてくれる名作‼️ほんとに大好きな映画です‼️たくさんの人に観てほしい‼️