恋の秋のレビュー・感想・評価
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フランスの田舎、大人の素直さ
じんわり良さが伝わってくる映画。
フランスの田舎暮らしの様子が楽しい。それを楽しみながら登場人物たちの会話を丁寧に追ううちに、この人たちに幸せになってほしいな、と感情移入。彼らはどこか可愛い人たちだから。彼らは素直だから。
大人だって幸せになりたい。寂しいのはいやだ。ならば素直さはあったほうがいい。それはよい人間関係の基本かもしれない。
ときには、分別や慎重さや見栄より素直さを優先させる方がいい。
そんなことを思った。
ラブコメ要素強い
あの哲学の教師いかにも若い女性が好きそうで女のほうもいかにも年寄りと付き合いそうな言葉を選ばなければこまっしゃくれた表情がリアル過ぎる。年の差で付き合っている人は野心家な印象がある。劇のなかでも、他の生徒にも行ってそうなのがほのめかされている。先週観たオールドボーイでも思ったが、あんまり若い女性に取り憑かれているとあんなことになってしまうような。
私としては断然ハゲが良い。タルコフスキーのストーカーもハゲが良かったがロメールは魅力的なハゲが海辺のポーリーヌのアンリなど描くのがうまいのかもしれない。私のリアルな知り合いに似ているが、多分仕事の営業担当かな。
エリック・ロメール監督による心温まる映画
エリック・ロメール監督の<四季の物語シリーズ>第4作目(完結篇)。
ある秋、友情から恋愛が生まれていく心温まる感動作。
イザベル(マリー・リヴィエール)の娘エミリアが結婚することになり、イザベルの長年にわたる親友マガリ(ベアトリス・ロマン)は息子だけがいるので、彼女にある男性ジェラルド(アラン・リボール)を紹介するのだが……といった骨子に様々な出来事が枝葉のように付けられた感じの物語。
イザベルには夫と娘がいるのに「結婚広告」を出して連絡受けた真面目な男性ジェラルドと会うのだが、3回目のデート(?)で「自分の相手を募集したのではなく…」というビックリ発言は観ているこちらも驚いてしまう(笑)
マガリという女性は一生懸命にワインづくりをしていて、ジェラルドはワイン通であり、なおかつマガリの作ったワインを具体的な事例によって美味しさを褒める場面は、こちらも嬉しくなる。
この映画、パリの街中などが描かれることなく、自然にあふれる土地を舞台にしているので「秋」が強調されている気がした。
美しい風景の中に、微笑ましいドラマが展開されるエリック・ロメール監督作品であった。
なかなかの佳作。
大人の恋
大人の恋のいたずらが、当初は深刻に、最後にはコミカルに描かれる。
いくつになっても恋はあると思うけど、それに付きまとう嫉妬や疑念は煩わしい。これを乗り越えて恋を楽しめるのが大人ということなのか。
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