「気が利いた楽しい映画」恋する人魚たち あまねさんの映画レビュー(感想・評価)
気が利いた楽しい映画
ユニークな家族環境を持つ年頃の女の子の心の成長がテーマ。
ドタバタ劇っぽい軽いノリだけれど、なかなか凝っていて、なにかとセンスがよく気が利いているので楽しい。
たとえば、冒頭の水泳シーンはユニーク。これはのちの出来事やタイトルにもイメージが繋がってくる。
また部屋に作ってもらった水族館は可愛くて、これもタイトルに関係してくる。本当の水族館ではなく、手作りのところがいい。
舞台の設定も素敵。一家が引越した先は、湖(池?)のほとりの一軒家で、隣は修道院、そしてそこにはイケメンがいた、という少女マンガみたいな話。何歳になってもこういうのは楽しかったりする。
そして、何より、この年頃の、不安になったり落ち込んだり、喜んだり妄想したり、というきもちの浮き沈みには身に覚えがあったりするので、共感できる。
この女の子の家庭事情は真面目に考えてみればけっこう悲惨。でも母親は自分のやり方で子供をかわいがってくれるし、楽しくやろうよ、という明るさがある。
人生、愛情とポジティブな気持ちさえあれば、なんとかなるよ、くよくよしなさんな、という気持にさせてくれる。
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