ケイン号の叛乱のレビュー・感想・評価
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海軍服務規程第184条
アメリカ海軍掃海駆逐艦ケイン号に、プリンストン大卒のウィリー少尉( ロバート・フランシス )が配属される。口の悪いデヴリース艦長の後任として、規律重視のクイーグ少佐( ハンフリー・ボガート )が着任するが … 。
軍法会議で語られるそれぞれの思惑、追い詰めていく弁護人グリーンウォルド( ホセ・フェラー )、複雑な思いで見守る副官マリック大尉( ヴァン・ジョンソン )の表情が見どころか。
若き少尉を演じたロバート・フランシス。Wikiによると、本作公開の翌年、自らが操縦する飛行機の墜落事故で命を落としたとの事。早過ぎる死が惜しまれる。
ー 偏執症 ( パラノイア )
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕)
あのボギーが偏執狂を好演
ハンフリー・ボガート。二枚目の代表のようなイメージがあったがこんな役もやっていたという驚き。・・とは言え、それほど彼の出ている映画を観たことがなく新鮮な気持ちで観れた。
クリムゾン・タイドでいうジーン・ハックマンの役柄に似ているのだが、『クリムゾン・タイドの元ネタ映画』の一言では片付けられないプロットが待っている。
「偏執狂」とはどのようなものかがよく描かれているし、ボギーの顔や手元がアップになるとその狂気と共に悲哀が伝わるのだ。
そしてボギー艦長の異常性を指摘したインテリ大尉と主人公を弁護する中尉の攻防や葛藤がラストにもう一段待っている。惜しかったのはボギーにばかり焦点が当たっているが、主人公ではなかったところか。それでもまた観たくなる映画ではある。
最後はいかにもアメリカ的だが弁護人グリーンウォルドの優しさがでていい結末。これぞアメリカ的正義。
スーザ風のマーチで妙に清々しく一件落着といった感じは拍子抜けな印象も受けた。時代背景もあるのかも。
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