「鑑賞後も物語の熱い思いを引きずる稀有な映画」グラディエーター 星組さんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞後も物語の熱い思いを引きずる稀有な映画
何度も劇場に足を運んだ公開当時
その理由に観客の心を掴んだ物語性
映像や音響の表現、俳優の力があった。
さまざまな熱い思いの込められた物語
農民であり軍の将軍マキシマス(ラッセル・クロウ)は
英雄でありながら奴隷へと転落する。
一方、新皇帝コンモドゥス(ホアキン・フェニックス)は
愛に飢え、自らの弱さを隠すように生きていた。
欲望と平穏の世界
寒色と暖色の映像
愛か復讐か ー
マキシマスの触れる作物や土といったモノたち
そこに彼の自然への慈しみが見える。
(彼が故郷を想う時の音楽が実にいい)
自分に無いものを全て持つマキシマスを憎む皇帝は
「形のない存在」に幾度も苦しめられる。
この二人を中心に、監督の描く映像世界を楽しめば
退屈ではない時間を過ごすことができるはず。
この後、花開いてゆくホアキンに対して
ラッセルはこの映画が頂点…
だったのかも知れない。
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