劇場公開日 1954年1月

二つの世界の男のレビュー・感想・評価

全3件を表示

2.0東へ西へ

2025年4月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

壁建設前の東西ベルリンを舞台にした物語だが、「僕たちは希望という名の列車に乗った」でも描かれていたように当時は比較的すんなりと境界線を越えられたように見える。この映画でも最初スザンヌが東ベルリンを案内される時は何の問題もなかったのに、いざ脱出しようとすると一変困難が立ちはだかる(ま、非常線が張られたからだけど)。
この中で東からの越境者を支援したとして東独の警察から追われているケストナーなる人物は、てっきり「飛ぶ教室」などの作家エーリヒ・ケストナーかと思って見ていたが、顔となりも違うし、別人だったようだ。
ジェームズ・メイソン演じるイーヴォの位置づけがよく飲み込めなかった。途中からはスザンヌに寄り添って“良い人”風になるけど、それまで東独で何をしていたのかがよくわからない。ほのめかされる罪状もうやむやなままだ。あと、スザンヌは危機的状況なのに信じられないほどのんびりしている。
1953年の映画で、現地でロケしたらしく(ベルリンの壁建設は1961年)、戦火で荒廃したベルリンの街並がとらえられている。現在のウクライナやガザの廃墟の光景と重ねて見てしまう。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
梨剥く侍

4.0ベルリンの記録

2022年3月31日
PCから投稿

終戦直後、荒廃、且つ壁建設前のベルリンの記録としても貴重です。
第三に比べれば映像美、詩情で劣りますが随所にリード色が感じられます。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
越後屋

4.0壁のできる前の風景

2021年8月29日
Androidアプリから投稿

1953年の英映画で
大戦終結(1945)から壁が出来てしまう(1961)迄の間の
ベルリン国境近辺での不安定で不思議な状況を描いている

2021年の現在観賞すると
展開も伏線も読めてしまうが それなりに面白かった
(コピーみたいなものも あったかな)

妖艶なヒルデガルト・クネフと
清純派のクレア・ブルームが共演していて
清純派の方が怖いもの知らずなのだが
新しい世代を感じさせ
過去から逃れられない混迷する男が
そこに突破口と愛情を見出だすのを理解

沢山の交錯する思いが 東西の国境にあったのだろうな、と思わされた

この地域を縦横無尽に走る自転車の少年が
戦争の傷跡を案内しているようで印象的

コメントする (0件)
共感した! 0件)
jarinkochie
PR U-NEXTで本編を観る