「奇跡の人を育てた人」奇跡の人(1962) Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
奇跡の人を育てた人
総合65点 ( ストーリー:75点|キャスト:65点|演出:60点|ビジュアル:55点|音楽:60点 )
偉人ヘレン・ケラーを誕生させた最大の功労者は、本人以上にサリバンだと言われている。本作品はそのサリバンに焦点を当てて描く。ヘレンはサリバンが取り組んだ相手役といった扱い。
最初は昔の作品らしい堅苦しい言い回しや大仰な両親役の演技に良い印象が持てなかった。1962年の作品だが、その制作年以上に古い作品のようにも思えた。しかしヘレンとサリバンが中心になって、その2人の戦いが始まると徐々に面白くなってきた。
ここまでサリバンのことを描くならば、彼女の幼少期からの施設での生活や背景についてもさらに物語の中に取り込んでいけばより良くなったのではないか。そうすればサリバンの情熱や使命感がさらに理解できたはずだ。またヘレンがそれまでどのように甘やかされていたのかといった、ヘレンとその家族側の事情も薄い。でも一番気になったのは、やはりこの時代を感じさせるいかにも演技しています感の強い演出だ。
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