「【幼き頃からキツイ人生を送って来た褐色人種の姉妹の半生を描いた作品。所詮、男なんて虚勢を張っていても女性が居なければ何もできない生き物なんです・・。】」カラーパープル(1985) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【幼き頃からキツイ人生を送って来た褐色人種の姉妹の半生を描いた作品。所詮、男なんて虚勢を張っていても女性が居なければ何もできない生き物なんです・・。】
■20世紀初めのアメリカ南部。
まだ幼い黒人の少女セリー(ウーピー・ゴールドバーグ)が父親の子供を産む。
(脳内、怒りで沸騰するが、我慢して鑑賞続行。)
だが、生まれたばかりの赤ん坊は父によりどこかへ連れ去られ、セリーは「ミスター」と呼ばれる男と結婚する。
セリーは、4人の子を持ち、ミスターの家で、家事に明け暮れる奴隷のような生活を送ることになる。
◆感想<Cauti内容に触れています>
・今作は、序盤は観た記憶があるのだが、何故か全然覚えていない。多分、序盤の展開を見た父が小学生には不向きと考え、チャンネルを変えたと思われる。
・序盤の展開は観ていてキツイが、セリーと妹のネティとの深い関係性が印象に残る。だが、ネティはアフリカに行ってしまう。
ー ”ネティを忘れないで!”と言う彼女の言葉が印象的であり、最後半の感動のシーンに繋がるのである。-
■私は、今までのレビューでも”黒人”と言う言葉を使って来たが、実際にアメリカの我社の社員である彼らと遊ぶと、その言葉が不適切である事が良く分かる。
彼らの肌は人種にもよるが、”黒”ではなく、太陽、もしくは月光の加減によっては、”紫色”に見えるのである。
尚、この辺りを映像化した作品では「ムーンライト」が秀逸である。
・妻サリーを使用人の様に使うアルバートが先見的思想を持つシャグを自宅に招いた際に、ロクな朝食を作れない中、サリーが作った朝食を平らげるシャグの姿。
ー そして、彼女はコッソリと店に来たシャグに対し”サリーのブルース”を弾き語る姿。可なり沁みる。-
<そして、数十年後、アフリカに行ったネティから手紙が届くシーン。
”私は生きているよ!”と言うメッセージの後、サリーの元に訪れたネティとサリーの大きくなった子供達の姿。涙溢れます。
今作は、見事なるヒューマン・ドラマであると私は思います。>