カットスロート・アイランドのレビュー・感想・評価
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女海賊ってのがまず現実味がないのだ。
そもそも存在自体に無理がある女海賊にリアリティーを求める事自体無粋なのだが、たとえ冒険活劇であっても鑑賞中に心が離れない程度のリアリティが欲しいのだ。ジーナ・デイヴィスは表情を含め演技面では頑張ってるのだが、顔や性格が男まさりだけでは説得力に欠ける。飛び道具が得意とか、やたら目が良いとか、感が優れているとか、何でも良いので腕力と体力のなさを補う設定が欲しかったな。
とは言え、″女海賊″は歴史上、本当に存在したらしい。「事実は小説よりも奇なり」ですね。
悪くはないけど音楽がとてもうるさい。
父の兄弟、モーガンの叔父の持つ残りの地図をめぐってファミリーの争いが続く。そこにジャマイカの役人たち。仲間の裏切り等々。海賊モノとしてはちゃんといい素材を揃えている。サルも飼っていたし・・・
ギネス・ワールド・レコーズに「最も興行赤字が大きかった映画」と記載されたらしいが、大きな帆船二隻とド派手な火薬アクションはとにかく金がかかってることが想像できる。だいたいジーナ・デイヴィスの女海賊なんて似合わないっしょ。アクションもたいしたことないし(体当たり演技という点だけは評価できる)。部下があれほど慕ってるというほど魅力がないのだ!監督の嫁さんだったから起用しただけなのか・・・
話しは面白いから好き。
ジーナ・デイヴィス主演のアクション・アドベンチャー。
監督はダイハード2の監督に抜擢されたレニー・ハーリン。最近では「5デイズ」がある。
内容はズバリ「インディ・ジョーンズ」と「パイレーツ・オブ・カリビアン」を合わせたようなノンストップ・アクションの物語で、マイケル・ダグラス主演の「ロマンシング・ストーン秘宝の谷」や「ナイルの宝石」みたいな冒険活劇。
これはジーナ・デイヴィスの魅力溢れる活躍で、女インディ・ジョーンズといっても良いほどのアクションを見せる。
ただ、ところどころ編集のマズサが散見されるのがたまに瑕。
だがストーリーは単純明快だし肩の凝らない娯楽作品として楽しめる。
私自身はこういったスタイルの映画は好き。
面白いのにアタらなかった
「宝島」が海賊映画の古典なら、この「カットスロート・アイランド」は「パイレーツ・オブ・カリビアン」への橋渡し的存在に成り得る作品だった。(1995年製作、「パイレーツ・オブ・カリビアン」の8年前)
ところが1億ドルも掛けたこの映画、興収はたったの1/10だった。“海賊映画はアタらない”のジンクスを地でいってしまった。
では面白くなかったのかといえばそうではない。いま観ても、存分に楽しめる。女海賊モーガン(ジーナ・デイヴィス)の活躍は文句なしに面白い。難点をいえば、相手役の男優マシュー・モディーンがニヤけすぎなのと、スローモーションが多すぎることぐらいだ。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」を海賊版「レイダース」と書いたが、この「カットスロート・アイランド」はさしずめ海賊版「ロマンシング・ストーン」といえる。
皮肉にも「パイレーツ・オブ・カリビアン」が出たあとだったらそこそこヒットしたかもしれない。
不思議なのは「パイレーツ・オブ・カリビアン」がヒットしても、その亜流作品が現れないことだ。ハリウッドの“海賊映画はアタらない”ジンクスは相当、根が深そうだ。
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