「すぐそこにあるディストピア」ガタカ Noriさんの映画レビュー(感想・評価)
すぐそこにあるディストピア
Gattaca、「遺伝子を構成する四つの塩基A、T、G、Cを表している」と最近読んだ書籍にあり、気になっていた。BSで放映するのをたまたま知って鑑賞。
自然妊娠がやましいこととして咎められる社会。精子バンクで有能な人間のモノが好まれる世の中に既になっている訳で、いつこの映像世界が普遍的なモノとなってもおかしくない。ゲノム解析で、個々の能力の限界や疾病罹患率といったところまで、詳らかにされる時代はすぐそこなのだろう。
それを福音と捉えるか、ディストピアとして捉えるか。
科学の進歩、人間の知りたい・確かめたいという欲求は止まることを知らず、我々は得られた知見をどうコントロールしていくのか、ということと向き合い続けるしかない。
生まれ落ちた瞬間に全てが決められる、そんな世の中は御免だな。私自身はそう思った。
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