風の輝く朝に

劇場公開日:1990年1月26日

解説

日本軍侵攻下の香港を舞台に、3人の男女の愛と友情を描くドラマ。監督はレオン・ポーチ、脚本はチェン・カンチャン、撮影はブライアン・ライとデイヴィッド・チャンが担当。主演はチョウ・ユンファ、イップ・トンほか。

1984年製作/香港
原題または英題:等特黎明
配給:ユーロスペース
劇場公開日:1990年1月26日

あらすじ

'41年太平洋戦争が勃発し、日本軍の侵攻に揺れる香港を脱出し、オーストラリア密航を企てたフェイ(チョウ・ユンファ)は、ある日米屋の日雇い仕事でカン(アレックス・マン)という青年に出会った。彼には幼なじみの米商人の娘ナン(イップ・トン)という恋人がいたが、彼女の父ハ(セッ・キン)は2人の結婚に反対していた。3人が内地へ渡ろうとした日、香港は陥落し、彼らは香港に残ることを余儀なくされる。無政府状態の混乱の中で、ナンの家は暴徒たちに襲われ、彼女は強姦されてしまうのだった。ある日、カンが日本軍の手先に捕らえられ、好日分子を装ったフェイがギャングのボス、リュウ(ポール・シン)の前で芝居をうち、彼は命からがらカンを救い出すのだった。片耳を吹きとばされたカンの傷もそろそろいえた頃、ナンに横恋慕している日本軍将校(ヨン・サイキッ)が現われ、フェイを切りつけようとするところを、将校の首をナンがかき切るのだった。追いつめられた3人は、船で脱出を試みるが、朝日の昇る頃、日本軍の船に見つかってしまう。フェイは、ナンとカンを助けるために、日本軍の船もろとも自爆して果てるのだった。時は流れ、朝やけの海の岬でナンはあの時の2人の男たちの姿を、万感の思いで回想するのだった。

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映画レビュー

3.5 香港ニューウェーブの代表作

2025年5月30日
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鑑賞方法:その他

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香港ニューウェーブの代表作
日本軍の香港侵攻を背景に2人の男と1人の女の恋愛と友情を描いたドラマ映画。香港ニューウェーブの代表作の1つで、その高い評価を伝え聞いた香港映画ファンの間では日本公開より遥か前から原題の『等待黎明』で知られていた作品である。1990年にようやく日本公開され、地方住みだった大学生の僕は翌年か翌々年に当時住んでた都市のホールでの上映会か何かで観た。いや~、懐かしい。

戦争映画ではなく青春映画に近いんだが、日本軍の香港侵攻を描いた映画は珍しい(といっても戦闘シーンはありませんが)。男2人と女1人の三角関係を描いた青春映画ということで、フランス映画の『冒険者たち』(未見)や『突然炎のごとく』と比べられることも多い映画だが、日本軍による暴虐もよく描き込まれている。若き日のチョウ・ユンファの出世作で、ユンファは1980年代末頃には『獣たちの熱い夜 ある帰還兵の記録』(未見)、本作、『男たちの挽歌』『誰かがあなたを愛してる』の4本が自分の出演作の中で気に入っていると言ってた記憶あり。イップ・トン(セシリア・イップ)とアレックス・マンも好演でなかなかの佳作だった。

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