カーネギーホールのレビュー・感想・評価
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自分には少々退屈であったが、クラシック音楽マニアにとっては歴史的な映像らしい
エドガー・G・ウルマー 監督による1947年製作のアメリカ映画。
原題:Carnegie Hall、配給:ユナイト=松竹。
自分的には少々退屈であったが、クラシック音楽をタップリと聞かされる、否、視聴することができた。
まあ、母子家庭で、ニューヨークのカーネギーホールで清掃婦として苦労して働きながらクラシックピアニストにしようと育ててきた息子が、ジャズピアニスト作曲家として成功し、そこでコンサートを行うというストーリーは悪くない。音楽の勉強のため、カーネギーホールで、息子に出来るだけ演奏を聴かせていたというのも、確かに教育的か。母親のイメージ通り、純粋なクラシック界の音楽家とはならなかったのも、共感を覚えた。
カーネギーホールでの演奏シーンが凄く多い。登場するオーケストラとしてはニューヨークフィルが主で、指揮者は、ブルーノ・ワルター(1876〜1962、ドイツ出身)、フリッツ・ライナー(1888〜1963、ハンガリー出身)、レオポルト・ストコフスキー(1882〜1977、英国出身)等。
ルービン・シュタイン(1887〜1982、ポーランド出身)による「英雄ポロネーズ」ピアノ演奏も聞けたが、ヤッシャ・ハイフェッツ(1901〜1987、ロシア帝国領ヴィリナ(現在リトアニア)出身)によるチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲(第1楽章:短縮版)の演奏は、結構印象的であった。またこの時代の米国の有名オケのメンバーが男性ばかりであることに、驚きを覚えた。
監督エドガー・G・ウルマー、脚色カール・カム、原作シーナ・オーウェン、製作ウィリアム・ルバロン、 ボリス・モロス、撮影ウィリアム・ミラー、美術マックス・リー、音楽ジグムンド・クラムゴールド、録音Walter Hicks Richard J. Vorisek、編集フレッド・R・フェイシャンズ・Jr.、衣装デザインマックス・リー、指揮チャールズ・プレビン、音楽演奏ロバート・ラッセル・ベネット。
出演
Nora_Ryanマーシャ・ハント、ウィリアム・プリンスTony_Salerno _Jr.、フランク・マクヒューJohn_Donovan、マーサ・オドリスコルRuth_Haines、ハンス・ヤーライTony_Salerno、Joseph BuloffAnton_Tribik、Oline DownesOline_Downes、Emile BoreoHenry、ハロルド・ドレインフォースWalter_Damrosch_(1891~1909)、Eola GalliKatinka。
Walter DamroschMusical_Artist、Bruno WalterMusical_Artist、N. Y. Philharmonic Symphony OrchestraMusical_Artist、リリー・ポンスMusical_Artist、Gregor PiatigorskyMusical_Artist、リーゼ・スティーブンスMusical_Artist、Artur RodzinskiMusical_Artist、アーサー・ルビンスタインMusical_Artist、Jan PeereceMusical_Artist、Ezio PinzaMusical_Artist、
ボーン・モンローMusical_Artist、ヤッシャ・ハイフェッツMusical_Artist、
Fritz ReinerMusical_Artist、レオポルド・ストコフスキーMusical_Artist、
ハリー・ジェームスMusical_Artist。
クラッシックファン垂涎の映像
かなり古い記憶でしかありませんが、当時、動くワルターが見れたことに感動した覚えがあります。 ストーリーも時代の流れを反映したもので、当時活況を呈したジャズがクラシックを凌駕する人気だったことがうかがえます。 映画としては、特に大きな感動ということもなく、よくあるお話の部類を脱していません。 例えば、戦時中に職業野球を題材にした映画を撮り、監督が黒澤明、ゲストで沢村栄治が投げるシーンがあれば、やっぱり見たいと思うでしょう。 映画そのものの評価はさておき。 そんな映画だと思いました。 2017.5.5
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