「亜流作品ではない」オルカ MAKOさんの映画レビュー(感想・評価)
亜流作品ではない
古い映画のオススメを考えたが、実は自分もそれほど造指が深い訳じゃない。
イーストウッドの「ダーティーファイター」シリーズや「マンハッタン無宿」なんかがアクション映画馬鹿としては相応しいオススメかと考えたが、誤解されがちなこの映画を知って貰いたく駄文を記す事にしました。
無頼の男に妻子を殺されたた男が復讐の旅に出る。
プロットだけならまるで西部劇だが、実際主人公にリチャード・ハリス、ヒロインにシャーロット・ランプリング、音楽はエンリオ・モリコーネと、完全に西部劇です。
西部劇と違うのは、復讐するのが本来狩られる側のシャチで、妻子の仇となる無頼の男が主人公の船長だ。
シャチの知能は恐ろしいほど高く、地上で進化したのが人類なら、海で最強の哺乳類になるべく進化したのがシャチだと云う。
実際この映画でも見事な"演技"を披露しています。
この映画が西部劇ならば、当然ラストは男と男の一騎討ちだが、ストーリーについてはここ迄にしておこう。オススメする意味がなくなる。
激シブのリチャード・ハリスの演技に魅入られるのも良し。シャーロット・ランプリングの美しさに心奪われるのも良し。エンリオ・モリコーネの心に染み入る劇伴を聞き入るのも良し。逆にシャチに感情移入しちゃって暴れっぷりに喝采するのも良しだ。
この映画で残念なのが「JAWS」のヒットに便乗した亜流作品と思われている事だ。一度しっかり観て貰えば、人類が進化の頂点だという驕りを諌める映画であり、生命の尊厳に対して敬意を印した作品だと判るはずだ。
けどハリウッドでは動物愛護にはとても煩いのに鮫と爬虫類はいくらでも殺していいようだ。不思議ですよねぇ。
この映画はDVDも廃盤になっており(持ってる、エヘ)、デジタル配信も有るのかは解らないが、それこそ「JAWS」に比肩する傑作だと(アチラは2時間超えだがコチラは92分!)自分は思っているので、是非一度観て戴きたい作品。
オススメ。
さて、「シャークネード」でも観るかな。
公開当時、ジョーズのようなパニックものだと思い、映画館へいそいそと。
あれ・・・感動して泣いてしまった!
てな感じの映画でしたよね。
テレビでもなかなか放映してくれないし、いまだにレビュー書けないままです。