「名作と言われる映画は2020年でもやっぱり名作」男と女(1966) ウシダトモユキ(無人島キネマ)さんの映画レビュー(感想・評価)
名作と言われる映画は2020年でもやっぱり名作
まぁ折りに触れたびたび言っとりますけども、名作として世に残ってる作品は良さが古びないし、時を経てむしろ良さが増して感じられるってやつですよね。
なんつってもヒロインのアヌーク・エーメがゴキンゴキンに美人。パリの街並みを背景にしたイメージショットなんて田舎のオジサンの僕ですらウットリしちゃう。
物語に描かれる大人の男と大人の女の恋愛には、波乱万丈な出来事はさほどなく、オーソドックスな「惹かれ合い」の話なんだけど、それゆえ密かなドキドキにゆっくりと盛り上がっていき、顛末がしみじみと切なく余韻として残るのです。当時の「イケてる男の最高値としての職業」がカーレーサーだったんでしょうかね、レーシングカーの場面がムダに多いような気がしなくもないんですけども、男の激しい恋心がエンジンの爆音に表現されていて、それと対比的に描かれる冬の海岸の静かさが心に染みますね。
男としての僕にとっては、この男と女、どっちがどこで間違えたとかではなくて、「あるある、そういう“めぐり合わせ”ってあるのよねぇ」って、受け入れられる気がする。
ただ映画見としての僕にとっては、あのラストシーン、ちょっとどうかなと、思わなくもない。
あのラストシーンの後、その『男と女』はどうなると思う??
そういう話を、この映画を観た男と女が語り合うのもいいかもしれないですよね。
そして『男と女 人生最良の日々』もそれゆえに楽しみ。
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