オープン・ユア・アイズのレビュー・感想・評価
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コメント書いててタイトルの意味が分かった。
バニラスカイ観てから観た。
【”ペルソナ、そして実際の人生と仮想の人生。”自身の恵まれた境遇と美貌に人生を謳歌していた青年が経験した事をシニカルに描いたSF作品。人間のアイデンティティを問う作品でもある。】
■刑務所内にある精神病院で、セサルはこれまでにあったことを語る。
金にも女性にも困ったことのないハンサムな顔を持つ彼は、自分に付きまとう女ヌリアの車の暴走事故で顔にひどい怪我を負った。
顔は復元できず、自暴自棄になるセサル。
絶望するセサルだったが、ある日を整形を頼んでいた“ある会社”から元の完璧なハンサムな顔に修復してもらい、彼の生活は元に戻ったかに思えるが。
◆感想
・序盤は、監督が仕掛けた罠と、セサルが魅惑されたソフィアを演じた若きペネロペ・クルスの美しき裸身にボンヤリし、その罠に見事に引っ掛かる。
・セシルは自分に付きまとう女ヌリア(で、魅力的であるが故に、彼は彼女の誘惑に負ける。)の運転する車に乗るが、ヌリアはスピードを上げ大クラッシュ。彼女は”命を失い”セシルも、その美貌の欠片もない醜い傷だらけの顔になってしまう。
・だが、薄ぼんやりしていた記憶の中で、彼はエリ=LEという会社と人体冷凍の契約を交わしていた。
ー この辺りが、序盤からTVCMやインタビューで巧妙に映されている。-
■そして、真実ー 事故は1997年、その後人体凍結し、その眠りから覚めたセシルが居るのは2145年。だが、その顔は醜い傷だらけの顔のまま・・。-をLEのデュベルノアに告げられたセサルは高層ビルから身を投げるのである。
<今作は、ナカナカに難解な近未来SFトリッキー映画である。
が、今作をリメイクしたのが「バニラスカイ」なのである。
参りました・・。>
ホラー度・不気味さは、こちらの方に軍配。
『バニラスカイ』のオリジナル。
リメイク『バニラスカイ』は夢想・仮想の世界。切なく、人生の虚しさが際立ち、その先にあるのは希望か、絶望か。
オリジナル『オープン・ユア・アイズ=アブレ・ロス・オホス』は悪夢の世界。ひたすら苦しく、おどろおどろしく、怖い。地獄めぐりをしているよう。
「起きて」もしくは「目を開いて(見て)」という言葉の意味付け。
リメイク『バニラスカイ』は自己中・離人感からの転換も含まれているようにも取れるが、
オリジナル『オープン・ユア・アイズ=アブレ・ロス・オホス』は目覚めることはできるのであろうか?自業自得とはいえ、恐ろしい…。
前半、映像の切り取り方とか、『バニラスカイ』がかなり『オープン・ユア・アイズ=アブレ・ロス・オホス』を尊重しているのだなあと思う反面、
『バニラスカイ』だけのオリジナルも小刻みに入れ込んでいたのだなあと思う。
例えば、ヌリアの設定とか。ー『バニラスカイ』の方が無理心中に無理がない。
ソフィアの性格とか。ー『バニラスカイ』は、(監督?)の理想の女化だそうだ(DVDの解説から)。
『バニラスカイ』の方が精神科医・夢の位置づけ、人物認証混乱も、フロイトを持ち出したくなる。わかりやすい潜在意識をかなり明白に入れ込んでいる。
でも、『オープン・ユア・アイズ=アブレ・ロス・オホス』のほうが、ホラーチックで、ドキドキ…。
友情も『オープン・ユア・アイズ=アブレ・ロス・オホス』の方が重きを置かれていて、そこは好き。
でも、ラストの選択、『バニラスカイ』の方が、主人公がなぜその選択をするかの説得力があって好き。
『オープン・ユア・アイズ=アブレ・ロス・オホス』の方は、ラスト、あんなことしなくてもいいんじゃないか?自分の意識を変えるだけでいいのでは?「あなたが思えば、周りはそうなる」って、あの社長も言っていたじゃない。私の理解が足りないのか。
もう一つ、理解できていないのは、あの出来事が分岐点なら、事故は単独事故?それとも…。
軍配は『バニラスカイ』に挙げるけれど、
まあ、『バニラスカイ』は後出しジャンケンだし。
ああ、でも、トム様がリメイクしたい、演じたいと思うだけの映画。
よく思いついたな、この設定。
いろいろと考えさせられます。
ペネロペさんも魅力的だけれど、
ヌリアを演じられた方も魅力的。キャメロンさんと違い、クールビューティで怖い印象と、DV男を思い続ける女性の演じ分けが見事でした。
薄め
ペネロペ・クルス
バニラスカイよりもこちら
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