「ヘネシー親父が、主役を食ってるね。」大いなる西部 藤崎敬太さんの映画レビュー(感想・評価)
ヘネシー親父が、主役を食ってるね。
いい映画を観ると、エンディングで背中がゾクっとする。
本作もそうだった。東部男のマッコイが、西部の荒くれ者の中で、
自らの信念を、かなりの度胸で貫き通す。
二つのシーンが印象に残った。
テリル一派の部下たちが、ヘネシー一派との争いを無用な争いとし、
一度はボイコットするが、1人でも闘う姿勢の親分に結局は従う。
理屈よりも心で感じる、男たちを見た。
もう一つは、丸腰で直談判に来たマッコイを意気に感じる一方、
我が息子の不甲斐なさ情けなさから、息子を銃殺しながらもその息子を抱くシーン。
65年前の作品のようだが、カメラアングルや、音楽など、古さを全く感じないし、
男は、勇敢であれ、優しくあれ、公正であれ、とのメッセージが
伝わってきた。
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