大いなる決闘のレビュー・感想・評価
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人種差別
プロボを捕まえるために金貨輸送列車にバーゲードが乗るというエサを撒いても食いつかず、その隙に娘を誘拐。「俺には先が読めるんだ」と頭の良さを主張するプロボだったが、彼は文盲だ。ジェリー・ゴールドスミスの音楽もピッタリくるのだが、コミカルな曲調のところでは笑っていいのか迷ってしまう・・・
ちょっと風変わりなところといえば、熱い銃撃戦というより、頭脳戦の様相となるところか。プロボ側は娘スーザン(ハーシー)を仲間にレイプさせて挑発したり、バーゲート側は悪党の手口を読んで待ち伏せしたり火責めしたり・・・
バーゲートに最後までついてくるのはスーザンの恋人ハル。弱々しい印象だったが最後までよき助手として活躍する。このハルはクリストファー・ミッチャムが演じているのだが、父親ロバート・ミッチャムそっくり!
最期は相撃ちみたいなものか?バーゲードは助かったのか死んだのかよくわからないエンディングも後を引くし、先住民とか黒人とか、やっぱり人種差別的な面も残る西部劇だった。
壮絶のアクション超大作!
ダイレクト、ストレート
頭脳戦西部劇
総合:70点
ストーリー:75
キャスト:70
演出:70
ビジュアル:70
音楽:65
自分を恨んでいる凶悪犯をおびき出すための罠をしかけるが、犯人はそれを見抜いて逆に保安官の家を襲って娘を誘拐する。保安官をおびき出すために誘拐された娘が、囮とされ目の前でレイプされるのに、罠だとわかっているからあえてそれを我慢して助けに行かない。その代わりに保安官が夜襲をかける。わざと六発無駄撃ちして弾切れが起きたと思わせて相手を油断させる。早撃ち・連続撃ち・狙いの正確さを競ってただ銃を撃ちまくっていたかつての西部劇と異なり、戦いにそのような策謀を用いる頭脳戦が展開されているのは新鮮。
娘を無傷で助ける決断ではなく、より高い確率で娘の命を助けるための決断をした。囮にされた娘の場面で、あえて飛び出さないというのは勇気のいる決断だろう。映画としても悪者から娘を助けられないというのは視聴者の共感を呼びにくいだろうし、製作者側からしても勇気がいる脚本だったかもしれない。また味方があまりいなかったり、撃ち合いも生々しい。でもそのような話は現実の厳しさが伝わって、すっきりはしないが迫力はあった。
時代設定は20世紀初頭。自動式拳銃が使われている西部劇を初めて見た。
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